2014年1月アーカイブ

ディアドクター1枠.jpg

概要

山間部の人口1千余人神和田村にある村人から信頼されていた村の医師伊野治(笑福亭鶴瓶)がエスケープする。伊野とコンビを組んできた経験豊富な看護師の大竹朱美(余貴美子)や、研修医の相馬啓介(瑛太)は困惑する。やがて刑事がやってきて伊野の捜索を始めるが、捜査を続けるうちに誰も伊野の経歴や背景を正確には知らなかったことを知る。

そんなある日、伊野は鳥飼かづ子(八千草薫)という未亡人を診察する事になった。かづ子は、伊野に「自分の娘に嘘をついて欲しい」と頼む。しかし、その頼みを引き受けたことで、同時に隠してきたある「嘘」が破たんする。

 

映画分析感想

法廷心理劇構造の脚本はどうしてもストーリーが複雑になるので台詞は全部聞き取れることが必須条件になる。しかし、この映画も一部聞き取りにくい部分があり観客がサスペンスのストーリー追跡を諦める可能性がある。邦画の場合でもTVのようにすべて台詞はテロップを流して見せるしかないのだろうか。そうすればストーリーが正しく伝わりもっと観客の理解が進み、楽しめると思う。役者の台詞が全部聞き取れるように編集段階で調整することも必要だと思う。

相馬の走る赤いオープンカーから伊野が田んぼにいる村人と声を掛け合う「先生夜の道筋がなくなったんだよ」「今晩我慢できる、明日持ってくから」が、どうして車を止めないのか。医療の話は走る車から声をかけて聞き流せるものではないと思う。演出に問題。

刑事が鳥飼かづ子に「あの男があなたに何かしてくれたでしょうか」に対して「何も」と答えるシーン。伊野は偽医者がばれるきっかけとなった嘘をついてくれたのにどうしてそれを言わないのか。

かづ子はどういう心境でまた嘘をつくのか? 人間は自分の都合のためには次々嘘をつくと言う演出。

村人は伊野先生に沢山世話になっていた。死にかけた親を生き返らせたり、患者の立場に立った医療、坂本の命も救ったにもかかわらず、村人は刑事のヒヤリングに対して決して伊野に感謝の言葉を言わない。村人も嘘ツキである。

人間の身勝手なご都合主義、人間の本性を描いている。

伊野は偽医者で年俸2000万円を取っていたが、それはぼけた父親と介護する母親を老人ホームに入れる資金にしていたのではないか。医師法には違反しているが人間としては正直ものの伊野医師。

台詞漏れ。鳥飼りつ子が自分が務める病院で刑事にヒヤリングされているシーン。「あの先生ならどんなふうに母を死なせたのかな」 そこへ「ビビビ」、りつ子に院内携帯が入り「はいっ、行きます」と答える。

この次に「呼び出しがありましたので失礼させていただきます」と入るべき。それなしに「もし捕まえたら聞いといてください」は刑事にヒヤリングされているのに非常識でおかしい。台詞漏れだと思う。

訴えられるのは私ではないですか?→再び無医村にしたから?

あなたは故郷を救ったんだ。→偽物を追放したから?

 

良いシーン

診察室の植木鉢の花が枯れている。→水をやる人がいない演出。

看護師の大竹の子供がせき込んでいる。医者がいなくなったので子供に「よくなれ」と唱えるしかなくなっている。

売店で伊野がたばこを買い、続いて刑事も同じ売店に来るが気がつかない。駅のホームで隣で伊野と刑事がたばこを吸っているが刑事は気付かない。

ラストシーンで東京の病院に入院している鳥飼かづ子の病室にお茶を配りに来る男。伊野のメガネをかけている。マスクをしているがかづ子に向かって微笑むとかづ子も微笑み返す。何もかもわかりあって二人のコミュニケーションが通じている演出。

ラストカットは「悪役に救いはあってはならない」に反しているのではなく伊野は善人。

法律は合法か違法かであって善悪の基準ではない。だから伊野は逮捕されない。また東京の病院で働きながら医学の勉強を重ねるのではないか。自分の患者を最後まで見届けるのかもしれない。鳥飼かづ子も自分のために嘘をついてくれ、自分のために真実を娘に告げた事を知っている。結論付けないで曖昧にしておき観客の想像に任せるいいラストだと思う。

人間の本性に迫る素晴らしい映画。

予告編 http://www.youtube.com/watch?v=nLWxyAxpyxQ

 

監督の作り込みチェックリスト 監督・脚本 西川美和

区分

NO

項目

内容

脚本

1

タイトル

ディア・ドクター

2

主題

(何についての映画か、問題、主張する思想内容)

その嘘は罪ですか。

2

テーマ

(主題についての考え方、メッセージ、見解)

無医村の実態

人は嘘をつくもの

3

脚本

法廷心理劇構造(刑事の村人ヒヤリング映像を法廷の質疑に見立て、村人などが証言する形で偽医者の診療所の回想を描く) 

結論を先に見せるミステリー手法で観客を引き込んでいる。

伏線

坂本が緊急で運ばれてきて肺が破れて空気がたまっていた時、救急の経験がある看護師の大竹の進言で注射針の位置まで指示されて肺の空気を抜いて助けた時、医者としての知識不足を演出。その後病院でその処置を高く評価されてしまいいたたまれなくなる。

死んだ爺ちゃんを抱きかかえて、「よう頑張ったな」と背中を叩くと口から赤貝が出てきて息を吹き返す。生き返らせたすげえ先生だと村人は拍手と万歳で見送る。

偽物なのに名医としての実績を積み重ねる。

妊婦を車で搬送するシーン。伊野は今にも生まれそうな妊婦を搬送しながら「初産の場合、14時間から15時間かかると書いてある」と医書を読んでいる。

鳥飼かづ子の往診で伊野がペンライトを足で蹴飛ばして部屋の家具の下に忘れていくシーン。村人がいて詳しい話ができないので忘れたペンライトを取りに来る名目で患者と込み入った話をする伏線。ペンライトを蹴飛ばすシーンは何故?という印象を観客に持たせる。

誰かに電話している。翌日斉間が鳥飼を車に乗せてきてそれが分かる伏線。

伊野の机の上には胃がんの図書が6冊置いてあり、伊野が胃がんの医学知識を付けている偽物の伏線。

4

場所

過疎の村

5

時代

現代

6

季節

8月下旬から9月上旬

7

期間

半月

8

モチーフ

(反復で表す)

バンザーイ5回

トウソーメディカル2回

偽物4回

相馬が伊野を田んぼの中で捜しまわるシーン。ラストにも同様のシーンが出てくる。

ペンライト

若槻医科大学病院の文字入りペンライト刑事が見た後、シーンが切り替わり伊野がペンライトを使って診察している。伊野は医師だった父親のペンライトを盗んで自分が医者になる小道具に使っていた。

村長は伊野の医学博士の証書が偽物だったので、刑事に対してもそれで刑事さんは本物? そんな警察手帳だけじゃわかりませんよという。

9

隠喩

(別のもので意味を伝える)

鳥飼かづ子が娘のりつ子が務める東京の病院に行く決心をした翌日の朝、CDの落語名人寄せを聞いている。娘のりつ子も目を瞑って聞いているシーン。

「この子があなたの好きなxxのかみにしました。お久悪かったね、何も知らなかった。よく私のことをそこまで思ってくれた。あたしをこれから生涯」ガチャっとカセットを止める。娘は寝たまま歯を噛み顎が動く。

かづ子が最も避けようとしていた娘に生涯世話をかけてしまうことを落語の内容で比喩している。

落語の内容がかづ子と娘のりつ子の立場と同じ内容になっているはず。

胃検診の結果ガンのグループ5が判明した後、伊野の部屋で虫が資料の上で仰向けになってもがいている。それを伊野は悲しい顔で見ている。虫は暴れてひっくり返り元通りになり飛び去っていく。伊野の今とこれからの姿を比喩。

丸めてしまった鳥飼かづ子の病理検査結果の紙が扇風機の風で伊野の手元に転がってくる。何とかしなければならない演出。

鳥飼かづ子の往診の後かづ子が月を見るが、月に雲が流れてかかる。かづ子の不安感の演出。

喫茶店で刑事が斉間からヒヤリングしていて、斉間が急に椅子を後ろに倒して倒れるが、刑事が反射的に助けに動く。これは愛ではなく、本能的に倒れる人を見ると助ける。伊野の偽医師としての過疎地の医療活動はこれと同じではないかと言う。本能的に過疎地の困っている人を助けている。

ビジュアルデザイン

 

 

10

照明

(キーライト、フィルライト、バックライト)

伊野は坂本の肺の空気を看護師の大竹の指示で抜いた後、病院に同行するが、伊野の姿が窓ガラスに映るが顔には陰、後ろからのショット、ピンは伊野から後ろの村人に移ることで伊野の不安感を演出。

伊野が相馬と話していて、「俺は違うんや、この村好きでいてるんと違う。ただずるずる居残ってしもただけや。金は稼げるし、面倒なことは何もないと思ってきてみたらひっきりなしに弾飛んでくる。飛んでくるから撃つ、撃つからまた飛んでくるそれの繰り返しや。けど、撃ち始めたら不思議とその気になってのめり込んで撃ちまくったら、その間何もかも忘れてな」のシーンは医者の伊野の顔に陰がある。

「もう先生言いな、俺のこと買うてくれるのは嬉しいけど。先生、俺偽物や、偽医者」のシーンも伊野の顔に陰がある。

11

色使い

(コントラスト、配色)

相馬の真っ赤なBMWオープンカーがボンボンを演出。

伊野がエスケープするシーン。鳥飼かづ子が田んぼの畔から手を振るが肩籠の紐の色が赤と青が入り美しい。晴れ晴れとしたショットに。伊野とかづ子の気持ちが繋がっている演出。

12

主役の色

(どのように目立たせているか)

刑事はダークスーツを着ていて一目瞭然になっている。これは法廷心理劇構造のため、カット切り替えで刑事の聞き取りシーンが柱になるように目立たせている。

伊野は白衣、と眼鏡のツルの形状で特徴づけ。研修医の相馬はラフでカラフルな服装とヘアスタイルで区別。

13

カラー白黒

カラー

 

撮影

14

フレーム

(スタンダードサイズ、ワイドスクリーン、シネスコープ) ワイドスクリーン

15

配置

キャストの配置はカメラからみて重ならないようにしている。

16

オフスクリーン

(スクリーンの外を描く)

この作品はオフスクリーンを音響効果で描いている。

刑事が「3年間辛抱してまあ、開業資金位溜まったということでしょう」と話すシーン、部屋の外では村人が医師の疾走でワイワイ言っている、警官がどたどた足音立てて階段かけ上がってくるオフスクリーン。

「東京から研修医の相馬啓介です」と自己紹介しているときに診察室犬の「ワンワン」と吠える声。犬も診ている。診療所の外では子供たちがスポーツカーのクラクションを鳴らして遊んでいる音が聞こえる。

相馬「ちゃーとってどのくらいですか」、伊野「2時間かからんかな」と会話しているときに看護師の大竹が「伊野先生」「伊野先生」と呼ぶ声、オフスクリーン。

診察室の映像に対して大竹が電話対応する声がオフスクリーン。

鳥飼かづ子の家、風鈴の音がオフスクリーン。

鳥飼かづ子が田んぼにいる時に伊野のバイクの警笛「ビー、ビー」がオフスクリーン。

17

カメラワーク

(ロング、フル、ミディアム、ウエスト、クローズアップ、超クローズアップ)

鳥飼かづ子の自宅点滴シーンは点滴の落ちる容器を超クローズアップ。

冒頭、刑事が村人と診療所の人たちの集合写真を見るシーン。ペンライトで引きからズームアップしていくが診療所のメンバーから伊野にクローズアップしていく中でキャストをうまく紹介している。その後「Dear Doctor」のタイトル文字。

村長が「罰あたりかもしれないけど、神さんや仏さんより先生が一番頼りなんですから、あの人が神様ですから」と言うシーン。車中の刑事の顔のアップから月にパンしてピントが移動するのだが、月は車のガラス越しでピントが合っていない。

伊野が診療所を飛び出して行ったあと、帰りを待つ鳥飼りつ子のクローズアップで美しい姿を映している。次のショットは風がりつ子の髪を揺らしてさらに美しいショット。

18

アングル

景色はロングショットで美しい遠景、動きのある中景、近景を入れて立体感を出している。

鳥飼かづ子が自宅で紅差し指で口紅を差している時、三面鏡にかづ子の顔が映る様、カメラは斜め後ろから撮っている。

鳥飼かづ子の往診のシーン。近景に右端のミシン、中景にかづ子を診察する伊野と後ろに村人、家の外に山の遠景。

鳥飼かづ子が「あのね先生、なるべく何もしなくていいですから、何もしたくないんです・・・・じゃあ先生、一緒に嘘ついてくださいよ」のシーン。鳥飼かづ子は後ろめたいので背後からのショット。伊野が「引き受けました」と言ったら鳥飼かづ子のほっとした顔の仰角、アップショット。手も動き出して洗いものを開始する。そして笑顔になる。

鳥飼りつ子がごみ箱から母親のかづ子の薬のケースを見つけて探しだす。手に持っていたアイスクリームを流し台において、溶けていくシーン。不安感が広がっていく演出。その後「あれ胃潰瘍の薬だよ」というりつ子の顔は暗い。

鳥飼かづ子の自宅の引きのショットは被写界深度が深く家の中の間取りや小道具が映し出されてリアルである。

田んぼのシーンは稲穂が揺れ動いて風を演出。

景色は基本的に動きが必要だが、それぞれ入れてある。

伊野の部屋で相馬と偽物の話をした後、「西瓜食べたら電気消して帰って」と言われて相馬が笑う、伊野と意思疎通できた事の演出。

伊野が白衣を脱ぎ棄ててからバイクで走るシーン。手を振る村人も子供も無視して走り去る逃走シーン。

りつ子は本物の胃の写真と病理検査報告書を見て涙を流し、写真を投げ捨てる。ここに伊野が正直者だという人間性が描かれている。

刑事が相馬にヒヤリングするシーン、刑事は常に後ろ姿で相馬は話を聞いている時も正面のショット。

 

19

主観ショット

(本人目線)

鳥飼かづ子の診察シーン、かづ子からペンライトを見る主観ショット。

往診で死にかけた老人を見る時、息が止まり人工呼吸をする前、伊野が若奥さんを見ると膝の両手を強く握っている。家の主人が「先生、ありがとうございました」と言って看護師の大竹が時計を差し出して死亡時間を確認する。そして、伊野が若奥さんを見ると膝の両手が緩んでいる。緊張感が解けたという演出。

鳥飼かづ子が伊野の白衣を脱ぎ棄てるのを見るシーンは主観ショット。この瞬間に伊野は医師を捨てた。かづ子は脱ぎ捨てるのを見ておやっと感じる。

20

スローモーション

伊野が坂本の命を助けて診療所に戻りタクシーから降りるシーンがスローモーション。村人が歓喜で出迎えるシーンもスローモーション。伊野だけが茫然とした表情で突っ立っている。緊急医療経験のある大竹の指示がなければ坂本の命は助けられなかった。力不足を突き付けられて茫然とする。エスケイプのトリガーとなる重要シーンのためスローモーションで観客に印象付けている。

編集

21

スーパーインポーズ

(別の映像を重ねる)

22

リアクションシカット

(加害者、被害者)

相馬の交通事故のシーン。相馬はバイクを認識する主観ショット。その後ああっと言う声だけで土手に突っ込んだ赤いスポーツカーを映して自損事故の演出。

23

ディテールカット

(目や手)

鳥飼かづ子の病理検査結果でガンと判明した時、伊野は相馬と弁当を食べながら見ているが、伊野の手と箸と弁当がクローズアップで沈黙して衝撃を演出。

坂本の肺から空気を抜くシーン。注射器が超クローズアップ。肺から空気が漏れて伊野のメガネが曇る。細かな演出が行きとどいている。

24

カットアウエイ

(別のカットを挟む)

法廷心理劇構造のため、刑事が何度もヒヤリングをしながら回想のカットが進み物語が進んでいく。

25

カットバック

(全く別の状況に交互に切り替える)

26

モンタージュ

(裏の人格を見せるなど)

 

27

カラコレ

診察室から外の景色がよく映っている。別途窓の景色が見えるようにカラコレしているかも。

音響効果

28

効果音

オフスクリーンの効果音としてバイクの音や村人の声、犬の鳴き声、風鈴の音が使われている。

往診の時セミの鳴き声が小さく入れてある。

鳥飼かづ子の嘘の終わりにバイクが去っていく音が聞こえてくる。

29

沈黙

この作品は沈黙が7か所で有効に使われている。鶴瓶さんの落語の間を取り入れていると聞く。

坂本が運び込まれた時、看護師の大竹が「何か処置して肺の空気抜けば、これ病院まで持ちませんか」大竹が伊野に空気を抜く注射器を渡そうとする。伊野は「はあ、はあ」とため息をして受け取らない。受け取れない。

しばらく沈黙。

伊野は経験がなく処置できないので困っている。

伊野が自室で虫がひっくり返ってもがいているのを見た後、丸めてしまった鳥飼かづ子の病理検査報告書が風に吹かれて手元に飛んでくる。BGMはカエルの鳴き声、対策を考える伊野の姿は沈黙

そしてブラックアウトする。

伊野が斉間を寝かせた横で鳥飼かづ子の胃カメラ写真を見るシーン。

沈黙。

どうしたものかと考えている。

鳥飼りつ子が診療所で「もう一年に一度が精いっぱいで」伊野が「でも一年後って」りつ子が「どうかされました、先生」

で沈黙。

伊野は鳥飼かづ子の命が持たないことを知っている。娘は一年間も帰ってこないともう会えない。佐野はもうこれ以上嘘をつき続けられない、真実を伝えようと決断するまでの沈黙。

佐野は人間としては正直者。

刑事が相馬にヒヤリングしていて「どんな会話がありましたか、仕事以外では、何か個人的なこととか、どんなこと考えているとか」

で沈黙。

その後相馬は「あの人は自分のことを人に話すような人じゃありません」

刑事が「伊野を本物に仕立てようとしていたのはあんたらの方じゃないのか」

長い沈黙

シーン切り替え

30

モンタージュ

(音と音、並列繋ぎ、対比繋ぎ)

ラストのハーモニカを吹く音が作品にぴったり合っている。

31

サウンドミックス

(音の重ね方)

32

モチーフ

(同じ音の繰り返し)

病理検査の結果について、伊野はグループワン、ツー、スリー、フォー、ファイブと丁寧にグループの説明を読み上げる。そして結果はガンのグループファイブ。

感想

33

 

前掲

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