東京地方裁判所の詐欺裁判。
騙した客から現金を受け取る「受け子」は荷物の中身を知らされていません。私書箱で受け取りそこからバイク便で次の住所へ、更にバイク便で別の受け子の住所に送ります。
しかし、今回は顧客が送った現金入りの封筒が郵送され私書箱センターに届きました。私書箱センターが荷物の中身は現金らしいと警察に110番通報、警察がバイク便に協力を求めて、受け子に届いたところを現行犯逮捕。現金は120万円で100万円が110g、20万円が26gの重さだったと言います。検察の証拠調べはとても細かいです。
受け子は週1回1時間の仕事で月に10万円の手当。
その時の話は荷物を受け取ったらタクシーに乗る。タクシーで荷物のラベルをはがしてコンビニのゴミ箱に捨てる。もう一回別のタクシーで帰宅すように指示されていた。相手からの金はロッカー経由で受け取る。
いかがわしい仕事と分かりますが、仕事が無い人は受けてしまうのです。
問題は仕事の有無なのです。きちんとした生業について生活費を稼いでいればいいのですが、無職だと食べるのにも事欠きますから仕事を選んではおれず、このような詐欺の受け子の仕事をしてしまいます。
被告は大学中退、離婚一回、詐欺前科1犯です。20回も受け子をしたと言います。
弁護人は詐欺の認識が無いままに荷物を受け取っていたから「あずかり知らぬこと」と無罪を主張。被告人も知らんぷりしていましたが、このケースだと懲役3年くらいは求刑されますね。
高齢者をだます詐欺は社会問題化していいて、知らなかったなどという主張は裁判官が却下しますからどうしても厳罰になりますね。知らなかったが通用するような甘い裁判官ではありません。
被告は腰にベルトと腰ひもをつけられて退出。
そして弁護士の服装がいい加減で、ネクタイをしていませんでした。ラフなブレザースタイルの弁護士。頼りなさも目立ちました。やはり然るべき服装と話し方というのはとても大切だと感じました。素人のような中高年の弁護士はいけません。
裁判にかけられるのは無職の社会的弱者が多いと思います。生業の定職につくと言うのは犯罪にも関わらないということになるのですね。人生をまっとうに生きるとはどういうことを言うのか、裁判を傍聴することで分かります。
また、失業率を下げることは社会から犯罪を減らすためにはとても大切で、犯罪を犯して起訴される人の多くは失業者なのです。もし、失業率がゼロだったら日々の生活に支障が無くなりますから犯罪も減ると思われます。
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