編集映像を確認していて背筋が凍りました。
それは、この膨大な照明の使用目的が分かってきたからです。結論はステージの主役のための照明なのです。
つまり出演者を前座、経験者、主役と三つに分けます。照明は撮影に大きく影響します。編集した映像を確認している時何故、主役はこんなにも美しく映るのかと考えていたら有る瞬間目から鱗が落ちました。
前座の人はスポットライトだけあるいはスポットライトと数灯。背景無しか有っても少し。電気のくわない照明演出。
経験者はスポットライトと背景をつけます。やや電気を使う演出。
主役はフルサイズスポットライトと背景など全照明を総動員して豪華絢爛にします。無制限に電気を使う演出。
このように三つに分けて演出されていることが分かります。すると主役が一番美しく透き通るように映ります。背景のカラーも主役が輝くように引きたてる色になります。次は経験者、前座の人は暗転背景で白飛び手前くらいのピンスポットライトをバストアップできつく当てられます。するととても貧弱に見えます。演出の妙ですね。
さらに歌詞内容に合わせて照明を演出していきます。悲しい時は暗く、青く、嬉しい時は明るく、ピンク、怒りは赤とか。ステージの照明演出は映画の照明と共通点が有ります。
これは演出の常とう手段だと思います。こうして主役を盛りたてる。華を持たせるのだと思います。
当然、歌唱力も三段階に明確に分かれますから仕方ないとも言えます。実力を付けない限り上には上がれません。音程が安定していて滑舌が良く歌唱力がダントツで歌詞に合わせて演技もできる。実力に合わせた舞台演出になると言うことです。前座には豪華絢爛の演出は行われないと言うことです。当然ですね。
そこで考えたのは、映画も同様でキャストを三段階に分けて主役を引きたてるためにエキストラや前座、経験者を配置します。映像の重要シーに出るかどうか。素晴らしい背景のシーンに出るかどうか、監督の好みも有るでしょうが同じレベルなら気の合うキャストさんを使いますよね。
だからキャストさんは決して監督には逆らいません。逆らえません。どうですだから監督は絶大な権力を持っていると思ったのです。思うまま食事に誘ったりですね。決して監督は全部そうだと言うのではなくそう言うことが可能だと言う話です。
大体自分の好みで主役を決めますよね。だからとても監督はキャストに持てる訳です。
ロケ隊のすべての人、もの、金は主役と監督のお気に入りのキャストのために投入されるという訳です。大体ショービジネスはこんなものでしょうね。恐るべし監督の立場。
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