凄いね、やっと見た「君の名は」で代々木、千駄ヶ谷、四谷が生々しく描かれ、伏線、隠喩、モチーフもたっぷり入っています。駅紹介動画とよく似たシーンもありました。 FFビデオ制作

| コメント(0) | トラックバック(0)

君の名はDSC_0423のコピー.jpg

「君の名は」の感想です.

映画固有の世界観があって素晴らしい脚本でした。

冒頭、伏線が登場します。「たそがれどき」、誰そ彼はが教室の黒板に書かれて意味の説明、人の見分けがつきにくい時分、夕暮れ時の逆光にいる人の顔が見えない。で始まりますが、これは「君の名は」のテーマの大きな伏線となるシーンです。日本語があいまいな表現まできるとかいうことではなく、君は誰なのかという物語の伏線として設定されていました。観終わってから考えてやっと伏線だと理解できたのですけど。

モチーフ(繰り返して登場する)は、池の周りの村の絵の映像が繰り返して登場します。「君は誰?」という言葉も何度も出てきます。入れ替わってから胸を触るカットも繰り返します。電車に乗っていてお互いに気づくカットも繰り返されます。腕にメッセージを書いて相手に伝えるカットも繰り返します。山の上のあの世と言われる祠も繰り返して登場します。夏祭りも繰り返して登場。夜空に輝く隕石の落下の様子は何度も何度も登場します。また、夢の記憶が消えてしまう、何もかも忘れていく人間の記憶のはかなさも繰り返されます。

別の例えで表現する隠喩はについては、組紐で時間の流れや複雑に絡む人とのつながり、二人を繋ぐ組紐として描かれています。髪飾りにしたりブレスレットにしたり、ラストシーンでは組紐の髪飾りが二人を繋ぎます。

このように脚本のポイントを押さえてみていくと作者の気持ちが分かるようになりますからとても楽しめます。

印象的だったのは、

障子の開け閉めの時に下の部分をアップで演出していたのが印象的でした。

東京の電車やごく普通のマンションや生活がよく描かれていました。ビデオで撮影してからアニメにした感じですね。

都内の景色は実物と同じでしたから多分ビデオ撮影して制作していますね。ゴルゴ13も外国の景色を写真に写して実際の風景を描いていましたから生々しさが違います。東京の人には生々しさが伝わりますね。

電車が走る様子も本物通りでした。駅紹介動画にも出てきます。

東京での生活の様子もよくできていました。そのままでしたね。

しかし、私ならもう少し上流家庭で描きます。場所は千駄ヶ谷、新宿御苑の林が見えるマンションではなく大川端リバーシティ21の高層億ションに住んでいるようにしたいです。問題は住んだことが無いので描けないことです。東京の景色を世界に見せるなら隅田川テラスを含んだ風光明媚なシーンを使います。隅田川をシーバスの卑弥呼が走っているシーンも入れますね。映像の背景はとても大切でその人物の生活感が浮き上がります。

六本木のSALSAクラブに遊びに行くシーンも入れますね。

東京駅の新幹線も入れますね。脚本執筆時は世界にヒットするとは思っていなかったのかもしれませんね。どうしても脚本家の生活経験や趣味などの生活の範囲しか描けませんからそこに世界観幅の制約が出てくるように思います。

本物の「君の名は」はすれ違いばかりで結局会えず、もっと切なかったような気がします。

でもとてもすばらしい作品でした。

モチーフ(反復して登場)、隠喩(別の物で表現)、伏線(先に暗示させる)、都内の景色はどこかな? などを楽しむには2回、3回と繰り返してみると更に楽しめると思います。この映画を観た若者たちは憧れの東京に出てくるでしょうね。多分。

また、駅紹介動画を見れば東京を描いているシーンの実写が見られるということが分かりました。都内全域の駅紹介動画ですから結構描いているじゃんと、気づく人は気づくだろうなと思いました。

トラックバック(0)

トラックバックURL: https://www.ffvideo.biz/mt/mt-tb.cgi/727

コメントする

homepage_bnr.gif

カテゴリ

ウェブページ

タグクラウド