2013年9月アーカイブ

今会いにゆきます枠.jpg

死んだはずの妻と再会し、奇妙な共同生活を送るという同名小説の映画化。監督は「ビューティフルライフ」や「GOOD LUCK!!」など数々のヒットドラマをてがけた土井裕泰。主演にはドラマや映画で引っ張りだこの竹内結子が初の母親役に挑み、その夫を歌舞伎界の革命児こと中村獅童が扮する。シンプルでまっすぐな家族愛に目頭が熱くなること必見の感動作。

「雨の季節に戻って来る」そう自作の絵本に書き遺して、秋穂澪が逝って1年。夫・巧は妻を幸せにしてやれなかったことを、6歳の息子・佑司は自分が生まれたせいで母の寿命を縮めたことを、今も悔やんでいた。やがて、梅雨。果たして、澪は約束通りふたりのもとに帰って来た。記憶を失くしているものの、巧との想い出を辿りながら次第に夫婦の、そして母子の絆を取り戻していく澪。だが梅雨の終わりと共に、彼女は再び彼らの前から姿を消した。しかし、巧は澪が遺した日記帳によって、実は大学時代に交通事故で生死の間をさまよっている時、未来へジャンプし巧との結婚生活を体験していて、巧と結婚すれば、佑司を出産すれば死ぬ運命にあると分かっていながら、それでも彼との結婚を選んだことを知るのである。そう、澪は幸せだったのだ! 澪が戻った奇跡の6週間で、巧と佑司はそれを確信することが出来た。

素晴らしい作品。ストーリーがいい、キャストもいい、アングルもいい、泣ける。人間愛が伝わります。

恋愛とはsexを目的としたものでsexと同義語、究極の愛とは相手のために命を投げ出すこと、信頼とは信じて頼めること。つまり、「いま、会いにゆきます」は相手のために命を投げ出す究極の愛情を描いていると思います。 だから感動しますし涙が止まりません。

れは小説塩狩峠で乗客を救うためにわが身を線路に投げて列車を止めようとした行為を思い出させます。感動して涙が止まりません。私が役者なら涙を流して泣くシーンは塩狩峠を思い出します。

 

妻の生前のビデオを見るシーンがあります。それをタイムスリップしてきた記憶のない妻に見せます。彼女は自分のことだと理解します。人生記ビデオもまさに同じで、ビデオの中で故人は生き続けています。まるで生きているように。

家が坂の上にあるから毎日自転車は苦労しますね。未来にタイムスリップして自分の寿命と将来を知る。しかし、かわいい子供を産んで死ぬことを選ぶ。涙。バースディケーキを12年分予約、幽霊ではなく実物だからそれがまたいい。結局日記に経過を書いていたからタイムスリップしたことも親子に伝わって、それでも結婚することを選んだ妻の愛情。

命をささげて「いま会いに行きます」のタイトルに込められた涙、感動、素晴らしいです。

竹内裕子の映画は脚本がいいからいつも見ています。よくここまで完成された作品を作れたものだとプロの仕事に頭が下がります。最高水準の完成度です。

 

 

神童1枠.jpg

心のとびらを開けたら、そこには眩しい音があった。 ひとりでピアノと向き合ってきた孤高の天才少女・うたが、 落ちこぼれの音大受験生・ワオと出会い、 音楽の真のよろこび、人とのつながりのあたたかさに目覚めていく姿を描く、 魂をふるわせる珠玉の一編。

14歳の大女優・成海璃子の清々しい演技。 今最も注目を集める松山ケンイチの、心くすぐる朴訥ぶり。 主人公うたに扮するのは、ドラマ「瑠璃の島」や「1リットルの涙」などで圧倒的な存在感を放ち、"神童"と称された成海璃子。本作では音楽と一体化してい く天才ピアニスト役を清洌に演じ切り、堂々の映画初主演を果たしました。彼女自身も幼少時からビアノを習っており、その流れるような鍵盤さばきは必見。キャストには貫地谷しほり、柄本明、吉田日出子、手 塚理美、甲本雅裕、串田和美、西島秀俊が結集。

スクリーンいっぱいに広がるクラシックの魅力。 ジャンルを越えた才能の幸せな出会い。 日本初の本格クラシック映画にふさわしく、国際舞台で活躍するクラシック界の新鋭たちが参加しているのも本作の見どころ、聴きどころのひとつ。マリア・カ ナルス国際音楽コンクール第1位ほか数多くの人賞歴を誇る三浦友理枝や、05年の日本ショパン協会主催・ショパンコンクール第1位の清塚信也が映画初出演 し、超一級の演奏を披露します。 さらに、わずか5歳でウィーン国立音楽大学予備科に入学した94年生まれの世界の"神童"和久井冬麦が、全編にピュアな音を。

クラシック漫画の金字塔に、俊英スタッフが挑む。 繊細な演出が生み出すさわやかな感動。 原作はさそうあきらの傑作漫画『神童』。98年の発売以来、漫画ファンのみならずクラシック・ファンからも熱烈な支持を集めているロングセラー。 監督は『帰郷』で人と人との確かなつながりをやさしく誠実に描き、国内外で高く評価された俊英・萩生田宏治。脚本に『リンダ リンダ リンダ』の向井康介 を迎え、ともに丹念なリサーチを重ねてクラシックの空気を取り込みながら、思春期のもとかしくもかけがえのない時間を丁寧に紡ぎ出しました。 流麗なカメラワークは『リンダ リンダ リンダ』の池内義浩によるもの。美術は『CASSHERN』の林田裕至。敷居の高いイメージで括られがちなクラ シック音楽の世界を、日常生活の中に溶けこませ、より身近で親しみやすいものに。

カメラアングルに面白いものがありました。ストーリーを追いかけるのが精いっぱいでしたが、ピアノの音色が美しく楽しめました。

萩生田監督の演出は丁寧に行われるようです。シナリオに合わせて演技をしていく中で工夫して心情の変化を映像で表現していく、キャスト個人と登場人物一人ずつの個性と歴史をたどり、どのような心情で場面に登場しているのかを掘り下げていくと、立ち位置や相手との掛け合い、場面の雰囲気で次第にシナリオの空気感が演技から伝わるようになります。

好きな監督です。監督の映画のキャストには西島秀俊が何本も登場しています。そんな味のある雰囲気の作品創りですね。

トップガン4枠.jpg

カリフォルニア州ミラマー海軍航空基地。そこにF-14トムキャットを操る世界最高のパイロットたちを養成する訓練学校、通称“トップガン”がある。若きパイロットのマーヴェリックもパートナーのグースとともにこのトップガン入りを果たし、自信と野望を膨らませる。日々繰り返される厳しい訓練も、マーヴェリックはグースとの絶妙なコンビネーションで次々と課題をクリアしていく。しかしライバルのアイスマンは、彼の型破りな操縦を無謀と指摘する。その一方で、マーヴェリックは新任の女性教官チャーリーに心奪われていく。

今までに30回観た映画はこれのみ。何度観ても血湧き肉躍る映画です。

30年前の公開時には子供がまだ小さかったことを覚えています。その後のサラリーマン生活、山あり谷ありマーべリックに自分を重ねてそのように生きてきました。自分のことを凡人だと思わずに天才肌だと信じて工夫して人と同じことはしないようにしました。そして、定年後は映画学校の監督コースに進む。定年後のマーべリックは自分で描くことに。

人生のバイブルとして一緒に生きてきた映画、これからも勇気を忘れないために、この映画を見続けていくでしょう。私にとってはかけがえのない素晴らしい映画です。

私の人生を支えてくれた映画です。感謝。

ハゲタカ枠.jpg

2007年に放送され、企業買収という斬新なテーマを扱い話題となったNHKドラマの映画化。徹底した合理主義で多くの企業の買収を成功させてきた敏腕ファンドマネージャーの鷲津は、日本の閉鎖的なマーケットに絶望し、海外にその活躍の場を広げていた。ある日、鷲津のもとを盟友の芝野が訪れ、中国系ファンドによる日本の大手自動車メーカー買収を阻止してほしいと依頼する。主演はドラマに引き続き大森南朋、敵対する“赤いハゲタカ”を玉山鉄二が演じる。

 映画『ハゲタカ』の構想は、2008年の夏ごろからスタートしていたという。去年の夏といえば、北京オリンピックが話題の中心であり、中国経済の成長が連日騒がれていた時期。しかし、オリンピックから約1カ月後の9月15日に急展開が訪れる。名門投資銀行、リーマン・ブラザーズの破綻だ。リーマン・ショックから波及した経済不況と雇用問題が映画の内容を大きく変えてしまったようだ

「ドラマをやっていたころから、将来的にこんなことが起こりかねないという問題を訴える前に、そのことが実際に起こってしまうことがありました」と語る。「社会の動きを扱う難しさを改めて実感した」と語る通り、今回の劇場版でも現実社会に大きく影響されたようだ。

「半沢直樹」と比べるとその互いは明白。ストーリー、細部の描き方、演出、重厚感、感動の大きさ、脚本の大切さを実感させられます。

近い将来のことを描く社会的な映画はその現実が前倒しで実現すると映画の脚本も変わる。過去の映画ならいいけれども近未来の映画は時代との競争という点が面白い。映画は何かを下敷きにしているが下敷きに何を使うかが大きなテーマともいえます。

ダニエラという女コピー枠.jpg

crest-inter.co.jp/daniela/swf/trailer.html

イタリアの宝石と呼ばれるモニカ・ベルッチ主演の大人のための恋愛映画。飾り窓の中で生きる絶世の美女と平凡な男の愛の軌跡を描く。ヒロインの幸運な相手役を務めるのは、コメディアンとしても有名なベルナール・カンパン。その恋敵役に『恍惚』のジェラール・ドパルデュー。『私の男』などのフランスの鬼才、ベルトラン・ブリエ監督がモニカに捧げた究極の一本。カルティエやプラダを身に着けた大人の女の豊満な肉体に目が釘付けになる。

この映画も早稲田松竹で観ています。何度でも観たくなる映画。

宝くじで高額当選、金がなくなるまで一緒に住みたいという物語。脚本がいい。モニカ・ベルッチは娼婦役がはまり役。嘘で物語が進み山あり谷ありで展開。ラストもいい。中年男なら自分に置き換えてしまう夢のようなひと時。

その豊満な体に男性なら見とれる。映画のキャストでここまで映画が魅力的になるものか。男性の本能をこじ開けて入ってくる映像。確かにイタリアの宝石とよぼれるはず。存在感のあるキャストに感服。

男性向けの映画でモニカ・ベルッチがたっぷり、当然高い評価、あと何回見るだろうかこの映画。

映画を見ることで男の生命力が湧きあがり確実に寿命が延びる事だけは間違いない。

マレーナコピ枠.jpg

マレーナの本名はマッダレーナ。カトリック教徒の)共通認識として、マッダレーナといえばマリーア・マッダレーナ。新約聖書のある意味ヒロイン、娼婦をしていて、民衆に石を投げつけられていたところを通りがかりのイエスに助けられて、聖女となった、あのマグタラのマリア。それが伏線になっている。

シチリア方言というのは、イタリア人にとってはとても特異な方言で頭が固くて、かなり閉鎖的で、マフィアの巣窟で。モニカ・ベルッチのシチリア弁もいい。

「マレーナ」という「存在」を目の当たりにした、それぞれの人の反応。マレーナの台詞ほとんどない。
ただ初恋の切なさと、運命に翻弄されるということ、人間としての尊厳とか? そんな言葉で表せるものでもないけど、そういうことを描いた美しい映画。

帰ってきたマレーナと夫が腕を組んで、どうどうと広場を歩くシーンは、ただかっこいいだけじゃない。
人々の複雑な反応、それでも美しい人生、そしてみんながちょっとずつガードを下げて、お互いが同列に立つ人間だということを思い出す市場での和解、でもそれだって所詮偽善で、思惑はいろいろあるけど、でもそれでも全部含めて人生って美しい。

「映画楽園から引用」

 

12才のマスターベーション少年

サルカールは、心は、精妙な心の材料からなっていると考えます。そして見るもの考えるものの形をとります。12才の少年は、エッチなことを連想し、マスターベーションばかりしています。他に前向きなことを考えたり、おこなったりしているわけではありません。もし、本当に12才の少年が、レナートのように、エッチなことばかり連想し、マスターベーションばかりしていたら、サルカールの論でゆけば本当にストーカーになってしまいます。サルカールは、精液は、生命エネルギーであり、可能なかぎり大切にすべきであると考えます。彼の論を拡大解釈したら次のようになります。エッチなことばかり連想していたら、生命エネルギーのシュクラが下腹部にまわって精液に転化します。(女性も精液かあるとサルカールはいいます)そして生命エネルギーのシュクラのうち、脳にまわって理性的なコントロールの栄養となる部分が少なくなってしまいます。そして自分をコントロールしにくくなります。それがストーカーになる理由でもあります。

結論としては、12才のストーカー少年をつうじてマレーナを描いたのはすばらしいのだけども、またストーカー少年を登場させないとこの映画はなりたたないのだけども、わたしたちは、このストーカー少年を導く正しい観点をもたないといけないとおもいます。このような少年は、俗悪ビデオがでまわる中で、ふえているからです。しかし、この映画のいい点は、そのようなストーカー少年を排除の視点ではなく、人間の成長の一段階として、暖かい目でとらえていることにもでています。

「『マレーナ』トゥリコーネ監督から引用」

 

アカデミー賞2部門にノミネートされるほどの映画としての完成度が高い作品

こんなに深く鑑賞するなんて。映画は個人のレベルで見て楽しめばいいもの。それにしてもここまで深く追求するとは恐れ入りました。

そして、映画は農作物と同じで深く耕して肥料を入れて温度管理、天候管理など時間をかけて手入れすることで味わいのある作品に育つことを学びました。

映画は観る人が様々だからそれらの人の多くが満足できるように丁寧に組み立てる。学生、成人女性、成人男性、既婚者、生活主体者、退職者、老人と考えていくと物語を相当具体的に組み立てないと楽しんでもらえないことが分かります。

イタリアの宝石と言われる美貌のモニカ・ベルッチ。マレーナは早稲田松竹で見て以来3回見ています。

生涯忘れられない映画ですね。モニカ・ベルッチの圧倒的な存在感。美しいという言葉を超える美貌、セクシーさ、世界の男性を夢心地に誘う妖艶な姿はまさにこの世の宝物。百万円と言われても男性ならほとんどの人が出すと思われるほどの宝物。

映画のヒロインを選ぶときは適当に声をかけてオーディション選抜するのではなく、自ら日本の宝石と思われる女優さんを探す努力も必要だと思いました。圧倒的な存在感、全身から醸し出される美貌とエロチシズムを兼ね備えた男性ホルモンを湧き立たせるパワー。都内でもし見つけたら迷わず声をかけますね。あなたのための脚本を書くから映画に出て欲しいと。

六本木とか銀座のクラブにいるかもしれませんね。美しく撮影するためにも繰り返し見て脚本やアングルも研究しないと。

そんな気にさせる人間的にも素晴らしい映画。こんなに勉強になった映画は初めてです。

モニカ・ベルッチは、「わたしは、ハリウッド女優ではない。ハリウッド女優のように痩せた体型がセクシーだと思わない。わたしは、女性は丸みを帯びた曲線が1番美しいと思う。」など。

映画鑑賞は「予習と復習」が大事。

予習⇒監督、出演者の過去の作品を調べる。

復習⇒時代背景の勉強、監督や演出者の他の作品を見る、他の人の意見を聞く。

モテない男が選ぶ恋愛映画 ベスト10共犯談義!から引用」

アイアンマンのコピー枠.jpg

自ら開発したハイテクの鎧を身にまとい、“アイアンマン”として悪と闘う男の活躍を描くアクション超大作。同名の人気アメコミを原作に『ザスーラ』のジョン・ファヴロー監督が世界平和のため正義を貫くヒーロー映画を撮り上げた。豊富な資金と科学技術でアイアンマンに変身する軍事会社社長トニー・スタークを、『ゾディアック』のロバート・ダウニー・Jrが好演。繊細(せんさい)な精神も持ち合わせる人間味あふれるヒーロー像も見もの。[

トニーの才を受け継いで生まれ、実写版では4才で集積回路基盤を組立て、6才でエンジンを組み上げ、15才でマサチューセッツ工科大学入学17才で同大学を首席で卒業した、というえる天才である。

夢があり、科学があり、正義感がある。一気に見てしまう安心感と感動がある。

素晴らしい。シリーズ化されるはず。

211枠.jpg

マサチューセッツ工科大学で優秀な成績を収める学生ベン・キャンベル(ジム・スタージェス)。彼は優秀な成績を収めて親友たちとロボットコンテスト用の工学ロボットの研究をする一方、バーではスポーツ系サークルの集まりを遠巻きに眺めるオタク系学生だった。彼の夢は、卒業後にハーバード大学医学部に進学して医師になること。それには、学費30万ドルが必要だったが、奨学生試験に失敗し、資金繰りに頭を悩ませていた。ある日、ベンはミッキー・ローザ教授(ケヴィン・スペイシー)に声を掛けられる。ローザ教授はベンの数学の才能に気付き、自分が主宰するブラックジャック必勝法の研究グループに誘ってきたのだった。一度は誘いを断ったベンだったが、進学のための資金稼ぎと、研究メンバーの一人に以前から憧れていた女性ジル(ケイト・ボスワース)がいたことで、参加を決意する。持って生まれた才能をフルに発揮して、必勝法“カード・カウンティング”を習得していくベン。メンバーの中でもずば抜けたセンスを発揮した彼は、仲間とともに週末のラスベガスに乗り込み大勝ち。

 
タイトルは元の通り「21」の方が良かったでしょうね。
映画は夢を見せるものという点では気持ちいい。一度はラスベガスでスイートに泊まりたい。
頭がいい主人公がグループで博打をコントロールする話は過去にもあったと思います。博打で勝つにはやはりコントロールするかイカサマ。そうしないと勝ち続けられない。
自分は博打が弱いのでパチンコさえもやらない。ボートや競輪もやらない。チンチロリンもやらない。だから博打うちの脚本は書けないかも。とことんはまり込んでいく感情が分からない。株式投資と考えるなら描きやすいかも。
博打で100万負けたときの顔とか、勝った時の顔は絵になると聞いたことがあります。株なら勝っても負けても数倍から10倍ですけどね。
博打で一番金額が張るのは多分株式投資。プロの中に素人が紛れ込んで少し勝つとやめられなくなり、結局負けるまでやり続けて大きな借金を残しやすい。そういう意味では公営博打はおとなしい。投資という言葉は博打と置き換えた方がリスクが明確になりますね。
人生長くやっているとコツコツ定期預金が一番金が残るということを実感しますね。ただし、人生の山の楽しさや胃がキリキリ痛む谷を味わえませんけど。
 
夢を見せてくれる映画に拍手。自分ならどうするだろうか。多分ハマり込んで金を取られて叩きのめされるか、途中で勝ち逃げするか。多分前者の方。人生長くやっていると自分の性格ぐらいは分かります。

クールマネー枠.jpg

「バフィー~恋する十字架~」シリーズのジェームズ・マースターズ主演で贈る粋で華麗な現金強奪劇。マンハッタンの5つ星ホテルばかりが狙われる連続強盗事件が発生。タキシード5人組の犯人たちが繰り広げる華麗な犯罪は、世間に旋風を巻き起こすが…。

この映画、顔を出したままで強盗するのに捕まらない、いい加減なストーリーですが、ひとついいセリフが。

才能で仕事をしないと成功しない。確かに人より秀でた力を生かすことのみが成功の秘訣。自分に言い聞かせました。

人より秀でていないことは努力しても無駄、人と同じになっても意味はない。少しでも秀でている部分をさらに磨きあげることが大切と言っています。試験でも勉強しないでも点数がいい科目ってありますよね。いくら勉強してもダメな科目も。限られた時間を有効に使うことを考えないと。

クレージー枠.jpg

鶴亀製菓では、石黒専務の発案で、長年研究してきた新しい清涼飲料水、ハッスル・コーラを発売しようとしていた早速、実験というわけで社内で一番無気力な社員田中太郎が試飲することになった。ショボクレタ表情の太郎は飲むうち、次第にポパイの如くハッスルして来た。以来、通勤バスの小暴力を追放したりの大活躍。ところが、このハッスル・コーラもある種の興奮剤が入っているため販売不許可となり、エキスを抜いた普通コーラーを造って売り出すことになった。が太郎は相変らずハッスル。

同郷、三重県出身の植木等が主役。無責任男、スーだら節、スーだら節をレコーディングするときに余りにいい加減な歌詞内容なので、三重県の実家に帰り父親の住職に相談したらこれはいい、親鸞聖人の教えそのものだと褒められてレコーディング。そして大ヒットという経過があります。

植木等の実家は浄土真宗高田派の寺院、この話を聞いて以来私は信心深くなったのです。我欲のままに生きること、本能のままに生きることをよしとする素晴らしい宗派、浄土真宗。

築地本願寺のデザインを見ても分かる通りとにかく自由に生きることを尊重する宗派で素晴らしい。私は結婚式を高田本山で挙げていますから、きっと親鸞聖人のご加護があるはず。本能のままに生きる素晴らしさを映画に表現したいものです。

この映画は元気のない時はモノクロ、ハッスルするとカラーになります。ポパイのホウレンソウのようなハッスルコーラ、楽しめる内容になっています。

阿修羅のごとく1枠.jpg昭和54年の冬。竹沢家の三女・滝子が突然3人の姉妹全員を呼び集めた。滝子は探偵の証拠写真を示し、70歳になる父・恒太郎に愛人と子供がいると伝える。4人は母には知らせないようにと約束する。だが、彼女たちも互いに人には言えない問題を抱えていた。華道で生計を立てる未亡人の長女・綱子は、妻子ある男性と付き合っている。次女・巻子は夫の浮気を疑い始めていた。潔癖症の滝子は、父の調査を頼んだ内気な青年との恋が足踏み状態。四女・咲子は売れないボクサーと同棲中。母・ふじだけが、何も知らずに平穏な日々を過ごしているようだった…。

 

この作品はNHKで見ていて映画と比較することができました。

自分の好みから、ひとつは女のドロドロした愛欲が良く出ていたし、もうひとつは別の描き方になっていた。人により感じ方は違うだろうから良し悪しではなく好みの問題になります。

監督の別の作品を見るとなるほどとと頷けます。監督の表現方法が作品に出ることを感じました。つまり別の作品でも同様の描き方になります。それは監督の人生経験や趣向のなせる技。観客は自分の好みの作品を見ます。そのうちに監督の名前で映画を選ぶようになります。

脚本が同じとするならキャストの選び方が作品の内容を大きく変えることを知りました。キャスト一人ひとりの人生、生き方、愛欲、業の深さを徹底的に暴いてその役にぴったり合うキャストを自分の考えで選ぶ。作品は監督が世界観を表現するものだから自分の考えできっちり選ぶことを感じました。ここでで妥協したら作品は監督のものではなくなりますね。

自分が監督だったらキャストをだれにするかを考えることも勉強になると思います。もっとドロドロの愛欲と女の業、男の業をさらけ出すようにするかもしれません。

所詮人間は利己主義で親鸞聖人の教えの通り欲望のままに人生を生きる、その生きざまこそ人生なのですから。

ミレニアムのコピー枠.jpg

スウェーデンの作家スティーグ・ラーソンの処女作にして遺作となった大ベストセラー小説の映画化。原作は、著者の死後、世界中で2100万部を売り上げたミステリー巨編。主演は新星ノオミ・ラパス。40年前、スウェーデンの資産家の邸宅から忽然と姿を消した少女がいた。少女の親族から捜索依頼を受けたジャーナリストのミカエルは、背中にドラゴンのタトゥーを入れた天才ハッカー・リスベットの協力のもと、事件解明に挑む。

ハッカーは皆億万長者なんだろうなと思わせる映画。ハッカーはweb世界では王侯貴族、手に入らないものはないのだから。子供の時からもっとハッカーを目標に勉強すればよかったと思うのは私だけだろうか。

保護観察などの弱者をさらに痛めつける人間の存在は社会批判でもあり、あり得る話。痛快な復讐が行われる。殺人を快楽の手段としとている人間もいるかもしれない。ただ見えないだけで。人の心の闇は深いと感じさせる。

ホラー好きの人が結構いるから人の思いつかない変態を趣味とする人も存在すると思う。自分はノーマル路線なので描くことは難しいけれども。

脚本が良くリスペットが最高に素敵な映画。

これと決めたものを徹底的に追及して天才の域に近づけば自由自在に生きられることを感じさせる映画。素晴らしい。

バンテージポイントのコピー枠.jpg

大統領暗殺の真相を、8人の目撃者、8つの異なる視点で追ったサスペンス・アクション。主演のシークレットサービスをデニス・クエイドが務めるほか、デニスの同僚役にはテレビドラマ「LOST」主演のマシュー・フォックスが演じる。ほかにも『ラストキング・オブ・スコットランド』でアカデミー賞最優秀主演男優賞を受賞したフォレスト・ウィッテカーや『エイリアン2』のシガーニー・ウィーヴァーら一流のスターが名を連ねる。斬新なストーリー展開と8つの視点から導き出される驚がくの結末に息をのむ。

ひとつの事柄が、見る角度により別のものに見えてくる。ある事実を知った後には、同じ出来事がより大きな意味を持っていたことに気づく。まったく無関係と思われる登場人物たちは、そのじつそれぞれが確固たる存在理由を持って配置されており、すべてが明らかになる最後の瞬間には、大きな感動と満足感が訪れる形になっている。

まさに神の采配、よくできた脚本だ。私は終わった後、思い出せる限りの細部を検証したが、憎らしいほど整合性が取れており、アラを見つけることはできなかった。

また、政治映画として特筆すべきは、現在アメリカが遂行中の対テロ戦争の正体が、"基軸通貨としてのドル防衛戦争"であることを何気なく伝えている点(デモ群集のプラカードに注目)。同時にアメリカの大統領についても、決して最高権力者ではなく、ある種の傀儡であると、当の大統領の口を借りて明言している。

『バンテージ・ポイント』だが、"ひとつの物事を多視点で繰り返すサスペンス"という点において、黒澤明監督の『羅生門』(50年、日)にヒントを得ている。最近、日本ではクロサワ映画のリメイクが話題になっているが、本来古典とはこのような形で蘇らせてこそ、ではないだろうか。リメイクばかりで進歩がないといわれる現在のアメリカ映画界でさえ、こうした形でしっかり過去の文化遺産を発展させた凄い作品を出してくる。大いに見習うべきではないか。

実によく構成された作品。事件を遡って多くの視点から解明していく、そして事実にあたる。脚本の工夫に脱帽。

ブラックサイト枠.jpg現代のネット社会を脅かす緊迫のサイコ・サスペンス。アクセスカウントの上昇によってその対象となった人間を死に至らしめる公開殺人サイトを操る謎の犯人と女性FBI捜査官の息詰まる追跡劇をスリリングに描く。監督は「真実の行方」「オーロラの彼方へ」のグレゴリー・ホブリット。主演は「運命の女」のダイアン・レイン。
 

現実味のあるテーマで、特定の相手に恨みを晴らす一つの方法。

最後には殺されるが、父親の自殺をweb中継された恨みを晴らしていく犯人の動機には違法ながら納得感がある。現代社会に潜む闇を描いた作品で共感するものがある。作者の訴えたいものが強く伝わってくる映画。

web犯罪はだれでも手軽に手を染めてしまう危険性がある。

ブリッツ枠.jpg

ロンドン市内で警官ばかりを狙う連続殺人事件が発生。正義感が強いあまり、犯罪者に対し手荒な制裁も辞さない熱血刑事ブラント(ジェイソン・ステイサム)を追う新聞記者はある情報を入手するが、その情報提供者ワイス(アイダン・ギレン)こそが殺人鬼、通称ブリッツであることを知る。ブラントの師や同僚たちを次々と手に掛けたワイスの最終的な標的は、ブラントだった……。

不運の逆スパイラル映画。確かにこの世には許せないものがいるのかもしれません。政治家にも日本を追放しろと言われる人がいるくらいですから。

馬鹿は死ななきゃ治らないとも言います。

人間は死なない限り治らないと思う瞬間があります。本人は悪気がなく良かれと考えているのですから最悪です。死なない限り治らないと感じさせます。それは日常の中にもありますし、議題を協議する場にもあります。問題は的外れの人が半数を超える場合、民主主義の限界に陥り的外れの決定になります。その繰り返しでどんどん荒廃したり衰退していく。

しかし、中には世間の広い人がいて先が見える人に全権を与えてどんどん進化していく。民主主義の弊害をカバーしていくことも必要なことだと思います。

愛の罪枠.jpg

言語学の角度から読める。言葉の問題、言葉の意味の問題。
「城」という言葉、「城」という言葉の意味を探しに、主要人物たちは、
「ごみ回収車」を追うようにどんどん日常と離れた場所へ堕ちてゆく。
「涙の意味を分からなければ、ただの水だ。しかしその意味を分かったからそこ、
あなたの涙のなかに立ち止まることができた」というように。
観客も、「恋の罪」という意味の城に囚われる。

フェミニズムの角度から読める。裏を持つ女性。影を持つ女性。
女性は美しい。女性は激しい。

しずこには、夫への愛情という救いさえ破滅した。
ワンピースの裾をたくし上げて、路上で放尿するまで、
おばあさんの予言どおりに、徹底的に下品になった。

言葉には肉体がある。言葉は、身体そのものだと。
言葉の意味へたどり着くには、身体を通してしかないと。
しかし、愛のないセックスそのものは、意味を持たない。欲望する本能=意味からの解放である。
金によってはじめて、意味を持つ。5000円を拾ってはじめて、菊池いずみという名は意味を持つ。

第64回カンヌ国際映画祭・監督週間部門でワールドプレミア上映。

1987年、『男の花道』でぴあフィルムフェスティバルグランプリを受賞。PFFスカラシップとして制作された『自転車吐息』がベルリン国際映画祭で正式招待作品となるなど、90年代にはインディーズ系映画界を席巻。荒木経惟麿赤児吉本ばなな横尾忠則荒川眞一郎など多数の著名人が園の作品を絶賛した。1999年文化庁新進芸術家在外研修員としてアメリカに留学。

役者への演技指導が厳しく、作品の為には納得のいく演技が出るまでOKを出さず、罵声を浴びせることもあるが、役者によってはほとんど演技指導がないこともある。自然に出てきたアドリブなどは全然問題ないと話す。

2011年10月23日、監督した映画「冷たい熱帯魚」「恋の罪」に出演した神楽坂恵と婚約。

 

はっきり言って園子温監督は天才。神楽坂恵みと結婚していますから好みのタイプもよくわかります。私たちと同じ男性ですね。

作品にはオリジナリティがあり、キャストは体当たりの演技。エンディングまで作りこまれています。素晴らしい作品です。

SEXにストーリーを持たせて、生殖の目的を持たない感情表現に利用。文化を持つ人間はSEXを人前ではしません。動物とは違う点です。SEXは動物共通の子孫を残す本能で、男性も女性も快楽と併存する生殖機能を果たしています。すべての人がする行為なのに、どうして隠すのでしょう。秘めることでさらに価値を持たせているのでしょうか。

SEXとトイレは誰でもするのに何故か隠します。昭和の時代、おばあちゃんは後ろ向きの中腰で畑で立ちションしていましたから、小学生低学年のころはな男も女も平気で立ちションするものと考えていました。

昭和30年代までは多分女性は腰巻一つ、いつから女性用のパンティーとブラジャーをつけ始めたのでしょう。昔は日本では必要なかったのに。アメリカから入ってきたのかな。必要のないものに理由をつけて必須の下着にするなんて大した商売人です。

また、キスは昔は恥ずかしかったけど今は公衆の面前でも自然です。トイレは排せつ物で悪臭が伴いますから公衆の面前には適さないでしょうが、SEXは動物や昆虫のように将来キス同様にいつでもどこでも可能になるかもしれません。時代とともに変化するものだと思います。そんな想像をさせる作品でした。

SEXは特に女性には出産の苦痛にも勝る快楽が与えられていると言われますから、このテーマは人類共通のものだと思います。

インターネットもエロが下敷きで世界に広がり、将来にわたって最も大きな快楽を伴うSEXは世界中で語られ、映像等で表現されていくのだと思います。避けては通れない人間の本能として。

私もいつかは人間の本能を表現する作品を作るかもしれません。

座頭市物語枠.jpg勝新太郎が盲目のヤクザを演じて大ヒットし、合計26作品が製作された「座頭市」シリーズの記念すべき第一弾。原作は子母沢寛の随筆集『ふところ手帖』に収録された短編『座頭市物語』で、これを犬塚稔が脚色し三隅研次が監督した。勝新太郎と天知茂の名演技、伊福部昭の音楽など、見どころが満載。

勝新太郎の居合が迫力。キャストの演出は期間をかけて作り込む必要を感じます。主役は半年くらい前からシナリオを渡して役作りすれば作品が相当変わる気がしました。群を抜く役どころ演出が大切。義理人情や剣豪の果たし合いなどストーリーもよく描かれています。女性の絡ませもいい。

モノクロが感情を表現していて時代感のある素晴らしい映画です。

ダーティハリー枠.jpg

吹き替え版の決め台詞

吹き替えで見るならば、ルパンの声優で有名な山田康雄さんです。ピッタリですね。

おうっと...考えはわかってるよ。俺がもう6発撃ったか、まだ5発か。
実を言うと、こちらもつい夢中になって忘れちまったんだ。
でもコイツはマグナム44(よんじゅうよん)っていって、世界一強力な拳銃なんだ。お前さんの ドタマなんて一発で吹っ飛ぶぜ。
楽にあの世まで行けるんだ。運が良ければな。
...さあ、どうする。

路地で裸の男がナイフを持って、女性を追いかけてたんです。目の色変えてね。
赤十字の募金を集めてるとも思えないでしょう。

死んだアン=メリー・ディーコンの権利はどうなります。
暴行され、生き埋めにされた彼女を代弁するのは?

みなさんはいつになったら、コイツと手を切るつもりです?
今こそカタをつけるんです!

名画はやはり素晴らしい。

主張があり、ヒーロー性があり、理不尽があります。

クリントイーストウッドの作品を見ていきたいと考えています。参考になる作品です。

ウルトラヴァイオレットのコピー枠.jpg新種のウイルスに感染した超人間“ファージ”と、彼らを抹殺しようとする人間の攻防を描いた近未来アクション。監督は『リベリオン』のカート・ウィマー。ファージの戦士ヴァイオレットを『バイオハザード』シリーズのミラ・ジョヴォヴィッチが熱演する。上海ロケによって生み出されたスタイリッシュな近未来世界の映像と、剣と銃を駆使したアクロバティックなアクション、さらにはミラの美しきスーパーヒロインぶりが見どころ。

核やテロの代わりの脅威として新種のウイルス感染が敵になります。

バイオハザードとよく似た映画、CGが多く使われていて自分では作れない映画です。ミラ・ジョヴォヴィッチは男を殺しまくるアクションスターですね。普段はかよわきはずの女性が最強の戦士、殺されてもよみがえる。娯楽性の高い映画です。

レジェンドオブメキシコ枠.jpg

ラテン風味のガンアクションムービー『デスペラード』の続編。監督も主要キャストも共通だが、アクの強い新登場のキャラクターが続々と登場する。カッコは良いが、どう考えても理にかなっていないポーズで撃ちまくるバンデラスの魅力は健在。どんな態勢からだろうが、彼の弾丸は百発百中で敵を貫く。逆に、ザコが何千発彼に銃撃を行おうが、弾はすべて彼をよけてゆく。そんな滑稽かつ痛快なガンアクション。

ヒロインのサルマ・ハエックは、相変わらずのトランジスタ・グラマー(死語)ぶりを見せ付けるヘソ出しの服でアクションを決める。大人気のジョニー・デップは完全に主演扱いで、劇中でも最高の見せ場を用意され、スクリーンから飛び出そうなほどの、お顔の超アップショットで女性ファンをウットリさせる。”過去の人”と思われていたミッキー・ロークさえもおいしい役を与えられ、その存在感を光らせる。

ピストルの音が太くて甲高い金属音がない。撃ちまくるから音質を考慮しているのか。

ピストルの早打ちは相手と同じアクションだと遅れるから想定外の最短アクションで撃つ。たとえば体の向きを変えないで背後から撃つ。義手をいつも持っていて両手が空いていると見せて、本物の手で既にピストルを構えていて速射。スピード感を出す工夫が見てとれます。何事も人より早い仕事ですかね。それが命を守る唯一の方法とは現実的。

アントニオ・バンデラスは怪傑ソ゜ロとよく似たストーリーとアクション。撃つ弾は全部命中。少し笑えます。

サルマ・ハエックは素敵な女優で文句なし。いや世の男性の好みのタイプ。ジョニー・ディップは文句なしの存在感。両目をくりぬかれて痛いはずなのに歩けるのかな、それでも相手を仕留める。気楽に楽しめる作品です。

夢十夜のコピー枠.jpg

夢という題材がいい。自由に描けるから。参考になる作品もありますが、分からないものもあります。

 
「ユメ十夜」は、現在活躍する新旧の映画監督十人が十のエピソードを十分の短編作品として仕上げたオムニバス映画。

 「同じ製作費」という条件下で製作された結果もそれぞれでまた面白い。

■「第一夜」
 筆の進まない作家の百閒(松尾スズキ)は、なぜか時間が遡っているような感覚に・・・。
監督:実相時昭雄 出演:小泉今日子

 
■「第二夜」
 和尚に挑発された侍(うじきつよし)は、懸命に悟りを開こうと試みる・・・。
監督:市川崑 出演:うじきつよし

 
■「第三夜」
 6人目の子供を身ごもる妻(香椎由宇)は、漱石(堀部圭亮)に奇妙な話を・・・。
監督:清水崇 出演:堀部圭亮

 
■「第四夜」
 講演を依頼され田舎町へやってきた漱石(山本耕史)は、なぜか見覚えのある風景に・・・。
監督:清水厚 出演:山本耕史


■「第五夜」
 不気味な電話で目覚めた真砂子(市川実日子)は部屋に見知らぬ子供と男がいることに気付くが、それが自分の家族であると・・・。
監督:豊島圭介 出演:市川実日子
 
 
■「第六夜」
 運慶(TOZAWA)が仁王像を彫ると聞きつけた見物人が集まってくるが、運慶は突然ダンスを・・・。
監督:松尾スズキ 出演:阿部サダヲ
 
■「第七夜」
 孤独の旅を続ける男は、船の上で可憐な少女と・・・。
監督:天野喜孝 河原真明

 
■「第八夜」
 田んぼで遊んでいる子供たちは、ちくわで巨大なチューブ状の生物を捕まえる・・・。
監督:山下敦弘 出演:藤岡弘、

 
■「第九夜」
 出征した父(ピエール瀧)のため、母(緒川たまき)はお百度参りを始める・・・。
監督:西川美和 出演:緒川たまき


■「第十夜」
 美女(本上まなみ)と出会い、大怪我をして町に帰ってきた庄太郎(松山ケンイチ)は、その顛末を語る・・・。
監督:山口雄大 出演:松山ケンイチ

 

クリムゾンタイドのコピー枠.jpg

ロシアの過激な国粋主義者が軍の反乱派勢力と結託し、シベリアの核ミサイル基地を占拠した。アメリカと日本が核攻撃の危機にさらされ、米海軍の原潜アラバマに出撃命令が下った。歴戦の叩き上げのフランク・ラムジー艦長(ジーン・ハックマン)と、ハーバード大卒のエリートであるロン・ハンター副官(デンゼル・ワシントン)は、核に対する思想で真っ向から対立する。目的海域に達し、敵潜水艦の影を捉えたアラバマは臨戦体制に突入。ペンタゴン(米国防総省)からの通信が入ったその時、敵の魚雷攻撃が艦をかすめて爆発した。通信は途中で途切れ、ミサイルの発射か中止か、はっきりしない。即時攻撃を主張するラムジーに対し、ハンターは命令の再確認を強く求める。

確かにあり得る話で、恐怖感はあります。コンピュータ関係の仕事と同じで必ず事実を確認して対応する、想像では対応しないと似ています。核戦争の引き金ということで慎重になりますね。しかし、命令が出た以上は速攻というのも正解です。

途中で通信が途切れてしまったので確認するわけですが、結論から言えば、先攻にしろ後攻にしろ核戦争になれば双方崩壊するわけですから、命令の確認という方法が正解であったと思います。

ラストで核ミサイル発射について直接詫びるのではなく、劇中で出てきた競馬の馬の出産地に掛けて、自分が間違っていたというセリフが決まっています。

この映画は各核保有国の軍隊内部規則を見直すきっかけを作り、より安全な側に判断するよう、セーフティネットの役割を果たしていると思います。核戦争をテーマにした地球を救うほどの素晴らしい映画です。

ぐるりのことのコピー枠.jpg

『ぐるりのこと。』最大の特徴は、この二人の物語を90年代の大ニュースと並行して見せる点。幼女誘拐殺人から地下鉄毒ガス事件、小学児童殺傷事件など、すぐに元ネタが浮かぶいやな事件の公判シーンは大きな見所。夫婦が徐々に癒されていっても、世の中の闇は相変わらずで救いがない。

夫婦はどんな選択をするのか。つらい出来事から立ち直るため、人は何を必要とするのか。

何気ない会話が心に染み入る良質なドラマ。

お気に入りのセリフは次のものです。

「大事にできるものがあるときは大事にしとけよ」 これはいいセリフ、親や巣立つまでの子供、こんな自分に生涯をかけてくれた女房あるいは亭主、そして家族を養う仕事。大切なものをもっと大事にしないと。しかし、現役のときには見えないもので、退職して時間ができて初めて見え始めるものかもしれません。私も現役のときは仕事で精いっぱい、他のことを考える余裕はなかったと思います。

「女の手は小さい方がいい、チンポを握った時大きく見えるから」 これもいい。自信のない人には金言でしょう。尤も自信のある人は手の大きい小さいに関係なく立派なので気にも止めません。その上いつも褒められていますかその格差は天と地ほどの開きがあると聞きます。

「そんなに尽くしてるなんて、その人いい女なんだ」 人に尽くす姿を見ればその人柄がわかりますから言い得ていると思います。周りの人、目上の人には尽くす態度が美しい。退職するとなぜか結構女房が尽くしてくれている事に気づくものです。現役のときは俺はもっと大変なんだと仕事しか考えていませんでした。家族を養うために懸命に働く姿は家族に尽くしているという面もあったと思います。

映画のセリフは時間をかけて考え尽くしてありますから心に響きます。

また、心情の変化を照明と演出で表現しています。

キャストの二人もいい味を醸し出しています。このような人間味を表現した脚本によく登場されます。

灼熱のポールダンス枠.jpg

 

ポールダンスは昔若い知り合いがやっていて由比ヶ浜の海の家で観ました。ラテンのリズムに乗って空中で踊るセクシーダンスは素晴らしいです。通はダンサーが低いところまで下りてくると千円札を縦に折ってパンツに刺しに行きます。ダンサーのパンツは千円札が花開くんですね。へえーと感心しました。まるでゲイバーのようです。

 

最後はブロードウエイのダンサーオーディションに合格します。

「子供は母親から血をもらって生きている」 いいセリフです。全くその通り。

ところで、仕事は段取り八分といいます。サラリーマンは掃除洗濯、食事を作ってくれる人が仕事の準備の半分をしてくれていることに気づくべきですね。自分ですべてやることと比較すればいかに助かるかは一目瞭然です。しかし、当たり前と思って感謝の気持ちを持てない。それが火種となり離婚に至るでしょうか。結構ちょいとしたことに端を発してそれが積み重なって大きくなるのではないでしょうか。仕事の段取り4分は妻が担当してくれていると思います。お陰さまという言葉を家族にも。親にも妻にもどれほど世話をかけているのかを考えるといいですね。

 

途中でサルサやメレンゲのダンスシーンも出てきて久しぶりにサルサクラブに出かけたくなります。

皆さんは日本でも南米のように毎週末サルサを踊りに行く人たちがいることをご存知ですか? それが金はかからなくて最高に楽しいのです。日本と違ってあまり娯楽のない地域の人たちは毎週末お洒落してペアダンスを楽しんでいるのです。WEBでサルサを調べたらすぐに近くでやっているレッスンに行けます。男性も女性もすぐに嵌ります。そしてこんなに楽しいペアダンスならもっと早く始めたらよかったといいます。

ダンサー役の ロゼリン・サンチェスは鍛え上げられた肉体が魅力的でダンサーの美しさが溢れています。バレリーナは姿勢が一般の人とは違います。胸が天を向いた姿勢です。新宿のサルサパーティにバレリーナが来ていいました、それは美しい姿勢で美人、ダンサーはみんな美しいと思います。

年を重ねると体力は衰えますが人生経験が長く蓄積した知恵はかけがえのないものだと思います。スポーツマンやダンサーはその鍛え上げた筋肉が長い鍛錬を物語っていてそこに美しさが宿っていると思います。若くて未熟なものより蓄積された経験や鍛え上げた肉体の魅力に気づくのは大体定年になってからというのが一般的のようです。会社に拘束されなくなり自分の時間を自分の判断で使えるようになって初めて物事をじっくり考え始めるからです。自由の価値はそこにあるのかもしれません。

オールドボーイ枠.jpg

パク・チャヌク監督復讐三部作の最高傑作。
2004年カンヌ映画祭グランプリを受賞。日本の漫画「オールド・ボーイ」が原作。

デスは、妻と幼い娘を持つ極めて平凡なサラリーマン。 酔って暴れて、警察の世話になったある雨の夜、 帰宅途中に何者かに拉致され、監禁部屋に閉じ込められる。 食事は中華料理店の揚げギョーザだけ、8坪という制限された空間でテレビ見るのがすべて。
そうして1年が過ぎた頃、ニュースを通して自分の妻が殺害されてこと、 自分が殺人犯とされていることを知る。デスは自殺しようとするが、死ぬことさえ彼には許されない。

デスは復讐のために肉体を鍛え始め、自分を閉じ込めた人々や事件を全部記憶の中から取り出し、 悪行の自叙伝を記録する。一方、脱出のために監禁部屋の片隅を鉄の箸で掘り続ける。
監禁15年を迎える年、 ついに片手が外に出る程の脱出口ができた時、なんと15年前に拉致されたまさにその場所に解放されている自分を発見する。 偶然に立ち寄った寿司屋で突然気を失ってしまったデスは、補助料理人ミド(カン・ヘジョン)の家へ連れて行かれる。 そして、ミドはデスに対し、憐憫から始まった愛情を育てるようになる。

一方デスは、監禁部屋で食べた揚げギョーザから出てきた<青龍>と名の入った伝票か ら、7.5階の監禁部屋の正体を捜し出す。 ついに初めての対面をする日、復讐心で沸き立つデスに、監禁者イ・ウジン(ユ・ジテ)は 、冷静沈着に「死のゲーム」を提案する。監禁された理由を5日以内に明らかにすれば、自分が死のうと。 解けなければデスとミドを殺すと。激高したデスは男に迫るが、殺してしまえば謎は分からないままだ。 デスは、愛する恋人ミドを守るため、5日間の緊迫した中で謎を解いていかなければならない。
ウジンは一体何者なのか。デスを15年間監禁した理由は何か。明らかになった秘密の前に、 二人の男の運命は果たしてどうなるのか。

 

脚本のオリジナリティ、民間の業者が顧客の依頼を受けて人を15年も勝手に監禁する。恨みを晴らすというの発想が素晴らしい。現実としては監禁されたら失踪届が出されるから、警察の捜査でそのうちに発見されるような気もする。裏で警察とつながっているとそうはいかない。また、学校や会社関連で恨みを晴らしたい日本人も沢山いるだろうし、あいつとあいつなどというように顔が浮かぶ人も多いはず。

私が感じた問題点は、学校という公の場所の教室で兄弟が近親相姦しているのを覗き見られて、そのことを人に話されて話題となり、想像妊娠状態になって妹が自殺した。その責任の所在についてです。

映画では近親相姦の現場を覗き見て人に話したことを恨んで、それが妹が死んだ原因として相手を15年間監禁しますが、私は筋が通らないと思います。身勝手な言いがかりですね。大切なのは普段から原因を見抜く正しい目を持っていて、言いがかりに対して即座に反撃することです。

そもそも近親相姦は韓国では違法ではないものの、ドイツでは違法とされています。それは遺伝的に悪影響を与える恐れがあるからで近親結婚も同様に良縁とはされていません。次に学校の教室は公の場であり覗くことに何ら問題はありません。プライバシーを守る目的があるならホテルを利用すべきです。にもかかわらず覗いて人に話したことを恨むなんて。

自分たちの学校の教室で行った近親相姦が100パーセントの原因でしょう。

人の口に戸は立てられないというように、秘密はアッというまに広まるのは自然なこと。なにもおかしくありません。

私がリメイクするなら脚色して15年間勝手な理屈で監禁された恨みを晴らすようにします。近親相姦を人に話したことなど何も問題はない。公の場所で一般には認知されない近親相姦していたお前がすべての原因で、お前が妹を殺した張本人だと言います。皆さんも映画を見て考えてみてください。私の意見がお分かりいただけると思います。

なぜ私がこだわるのかといいますと、漫画ではなく映画は画像を通して人の心に記憶として残りやすく、筋の通らないことを筋が通ると誤って記憶しますと、その人が将来かかわる人に災いをもたらす可能性があるからです。真実をゆがめた誤った考え方は正さないと視聴者の道徳観そのものが捻じ曲げられてしまうと思うからです。

今は筋を通すということがあまり行われていないような気がします。何事も正しく考え理解して正義を見据えていくことも必要かと思います。

homepage_bnr.gif

最近のコメント

カテゴリ

ウェブページ

タグクラウド