「俳優業はもうしないと思ったことがあったが、今回は面白い役がまわってきたからやってみた。ストーリーが気に入った。この脚本の素晴らしいところは、皆が共感できること。自分の仕事に熱中して子供と多くのことを共有することができなかった父親は多いはず。仕事上のステップアップのチャンスがあるのに、父親のために全部投げすてられる娘はどれだけいるだろう? 多くの子度は、自分の生活を守って、親をないがしろにしてしまうかもしれない。この映画は、親と子が持っているジレンマがテーマだから、全世界の人たちが共感できるものだよ」。
少しずつ、ほんの少しずつだが、イーストウッドは観客の意表をつく。「老人」という先入観に頭を占拠されている観客に、老体の渋さと老骨の強さをさりげなく覗かせる。
親と子供の関係を描いていて素晴らしい。どこの親子もそううまくはやっていけないもの。干渉すると嫌がるし、躾も受け入れない。礼儀津法はでたらめ、料理もできないし、後片付けもできない。自室でゲームばかり。なんて人生を無駄に過ごすのだろう。最近の若者たちは。そんな嘆きの親たちにとってうれしい映画です。
子供が親に対して関心を持ってくれるだけで、声をかけてくれるだけで、メールをくれるだけでどれほどうれしいものかわからないでしょうね。いくらメールしてもろくに返事も返さない。宅急便を送っても着連絡もしてこない。常識として教えようとしても忙しいとか、勝手に送ってきたとか、情けないったらありゃしない親家業。
普通に就職して自立して結婚してくれれば良しとする。昔なら当たり前のことができていれば、今では良くやっていると感じるのですから、人として進歩しているのか後退しているのか疑問です。
親に接触しないで経済的に自立している子供たちはそれなりに頑張っていると理解しています。
コメントする