「脳男」 監督 瀧本智行 キャスト 生田斗真、松雪泰子、江口洋介 FFビデオ制作

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脳男のコピー枠.jpg生まれつきの常識では考えられないほどの高い知能と、驚異的な肉体を兼ね備えるも、人間らしい感情はない謎めいた男・脳男をめぐるバイオレンス・ミステリー。第46回江戸川乱歩賞を受賞した首藤瓜於の小説を原作に、『犯人に告ぐ』などの瀧本智行が監督を務め、『八日目の蝉』の成島出が脚本を担当。感情を持たない冷徹な男には、『僕等がいた』シリーズの生田斗真がふんし新境地を開拓。共演には松雪泰子と江口洋介、『ヒミズ』の二階堂ふみ、染谷将太ら多彩な顔ぶれがそろう。

新しい世界観がありいい映画です。最後に葛藤の末に鈴木一郎の心情と母親の心情が変化しています。

カラコレはハリウッド用のソフトを使わないでここまでカラコレできるという作品で参考になります。多分編集ソフトだけでカラコレされていると思います。色合いは苦労の跡が伝わりました。

途中で一郎を尋問しているシーンで太陽が二つになっていました。窓から差し込んだ光が同一方向ではなく一か所に集まろうとしていました。照明を複数箇所から当てていますね。光源設定が太陽とは限らないので忘れます。

脚本はよくできていて、異常者の物語なのに正義がつらぬかれるという点に拍手です。そう「悪に救いがあってはならない」ですから。私も脚本は悪人は最後には報いを受ける、矯正する、殺される、自殺などで終わるようにしたいと思います。悪に救いがあってはならないがドラマの掟ですから。映画は社会に与える影響が何かしらあるとした場合、やはり人としての道徳観は守っていく筋書きにしなければならないと思います。さもないと社会が滅んでゆきますから。

この映画は社会にどんな影響を残すのでしょうか。莫大な遺産相続という話ですが、確かに人は普通は生涯サラリーマンや職人の仕事で忙しく働き家族を養うことだけを考えて人生を過ごします。

だから、趣味もほどほどにしかできません。プロレベルには到底到達するだけの時間がありません。しかし、莫大な遺産があると相続税で半分に減らされたとしても何も働かずに生活できるとしたら、それはもう365日自分の自由時間になります。昼寝て夜起きるとか。すると人のやらない趣味や殺人や放火の専門家になる可能性がないとは言えません。バットマンだってそうですよね。

生活のために人生を労働に使わなくていい人を主役にすれば常識では考えられないドラマが作れると思います。たとえば「脳男」のような。人生は平等のようで実は不平等です。そして奇病。時空を超えないのでまだいいです。そんな世界を描いた映画だと思います。よくできた映画です。

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