「ボーン・スプレマシー」 監督 ポール・グリーングラス  マット・デイモン  FFビデオ制作作

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マット・デイモン主演の大ヒット・スパイ・サスペンスの続編。恋人を殺され、CIAの陰謀に巻き込まれた元工作員が、追われる者から追う者へと転じ、し烈な闘いを展開する。

地下鉄路線を確認して逃げる。車の中で地図を見て逃げる。冊子を丸めて戦うなど、細かな演出がいい。

カメラアングルがいい。パメラと電話で話すときはいつも見ていて「君のすぐ近くにいるだろう」とくる。洒落た演出。

脚本がよく先が読めない、展開にスピード感。一気に最後まで見てしまいます。こういう娯楽映画って素晴らしいと思います。

最後に自分が初仕事で殺害した夫婦の娘に謝りに行くシーンがあります。母親が父親を殺害したのではなく、自分が二人を殺害したと。このように世間には隠された真実が数多くあると思います。個人レベルから、職場、組織的なもの、国家の権力者など秘密の疑惑がWEBには溢れています。どこまで事実なのかはわかりかねますが、火のないところには煙は立たないですね。職場では仕事を達成する目的から都合の悪いことを隠すのは当たり前、都合良くでっち上げ、結論をあいまいにすることも少なくないと思います。悪意もありません、それが組織のためなのですから。

知らないことの幸せも多くあると思います。今の環境しか知らなければこんなものかと思いますが、快適な環境を知ることで不満が生まれますから。

事実を受け止めて適切な判断を下すということが将来に向かって必要だということもあります。真実を知る権利はその矛盾点や内部告発を通していくら隠してもWEBにどんどん公開されてしまいます。いい時代だと思います。権力者などが隠している情報が次々に暴露されてどこに許されざるものがいるのかを考えるヒントになります。歴史を執筆しているのはだれなのかということを考えると、私たちのリスクも見えてきますから。

法律で機密情報公開を規制するメリットとデメリット、機密情報も公開年限を決めて10年後には全て公開しなければならないというようにするべきかもしれません。そうしないと完全に闇に葬られるからです。10年しか隠せないのであればでっち上げも減ると思います。墓場まで持っていく秘密は少ない方がいいですから。

映画は脚本の中に観客に深く考えさせるきっかけを仕込んでいると思います。真実を知ることの大切さ、知らせることの大切さを。脚本はこのために書かれたのかもしれません。それが脚本家と監督の正義なのかもしれません。映画って素晴らしいですね。

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