「ミレニアム2 火と戯れる女」 監督 ダニエル・アルフレッドソン キャスト ノオミ・ラパス  FFビデオ制作

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背中にドラゴンのタトゥーを入れた身長150㎝、体重40㌔の女性ハッカー、リスベットにたたきのめされた後見人ビュルマンは、復讐を誓っていた。ビュルマンはリス ベットの過去を徹底的に洗い、彼女を心の底から憎む人物を探し出した。彼はその人物と連絡を取り、リスベットを拉致する計画が動きはじめる。その頃、月刊 誌『ミレニアム』の発行責任者ミカエルらは、重大な決断をしていた。ジャーナリストのダグとその恋人ミアが進める人身売買と強制売春の調査をもとに、特集 号を刊行し、書籍を出版することを決定したのだった。話題沸騰!今世紀最大のミステリー『ミレニアム』三部作、激動の第2部に突入。

社会にはびこる”暴力”に立ち向かうために、仲間が結集し、奮闘する姿が描かれている。

ステリーサスペンション映画です。ハッカーの技術をいかんなく発揮。スウェーデンに深く根付いた闇を下敷きに事件に巻き込まれていく。全体の品質が高い素晴らしい作品です。どうもその国では女性が虐げられていた歴史があるようで、女性が男性に「倍返し」する物語ですね。つまりは半沢直樹の筋ですから受けます。

撮影のアングルもよく練られています。イヤホンをしているシーンのアップ、レズのsexシーンもうまい。

リスペットは映像記録能力と文章能力が大変優れている。またコンピューターの知識にも優れ、ハッキング能力も高く、“ワスプ”という名ではハッカー仲間から畏敬の念を抱かれているほど。質問されても何も答えずに黙っているため、責任能力がない精神異常者の烙印を押され、後見人を付けられるようになる。過去の虐待トラウマを負っている影響で、敵対した人物に容赦なく制裁を加える攻撃的な面を持つ。

セリフでは、誕生日プレゼントよ、誕生日じゃない、昨年の誕生日のよ、と言ってシガーケースを渡します。何て素敵なセリフ。

タバコやめないのなら美しいシガーケースがいいと思って、何て友達思い。

シーンは夕方、夜が多い。画面の色合いが美しい。特に夕方の太陽が沈んだ直後の撮影シーンが多くて色が美しい。

どうして買春した人にインタビューに行くのか、相手を社会的に葬り去るのだから危険すぎるのに。当然殺されますね。

情報源は言えない。彼女たちの命が危なくなる。これは内部告発も同様で、情報源は抹殺される危険がありますね。だから告発なんて命がけ。他人は軽い気持ちで情報を扱うからきっとばれる。だから告発や調査は身元が絶対わからないようにしてやるべきだとわかりますね。

pcでハッキングするシーン、ディスプレイ画面に顔を映るようにして顔と画面の文字が重なるアングルもいいですね。

高級アパート借りても家具も入れないで必要なpcだけしか置いてない。リスペットの性格を演出しています。

ミカエルの乗っている車がトヨタのプリウスなんて、何か日本みたい。日本人が見るとここはいまいちか。

白い顔に赤い稲妻の化粧で相手を責めるのがいい。相手を威圧する効果の演出。自動車の追跡シーンを入れるとやはり迫力が出ますね。動きが速くて危険だから。スリルが伝わります。

リスペットの歩くシーンとドアを開けようとしているシーン、BGMが変わります。音楽と画像がぴったりの呼吸ですね。小柄で40キロしかないリスペットが大男二人をやっつけてバイクを分捕って逃走するシーンは痛快です。リスペットは力ではなく知恵を使って戦いますね。

リスペットの背中のドラゴンタトゥーはドラゴンが怒っている正面からのもので、日本では見かけないデザイン。

リスペットの高級アパートは監視カメラが付いていて、侵入者画像を携帯に転送します。自動的に30秒の起爆装置が起動。ミカエルだったので携帯から起爆カウントダウンを止めます。

足の悪い父親が一本の杖をつきますが、いい脚の方で杖をつきます。実際そうなんだと聞いたことがあります。悪い足の側に杖をつかないんです。それは演出者が調べているということですね。

ポスターもいいし、脚本も、撮影アングルも演出も素晴らしい品質の作品でした。こんな映画を作らなくてはいけませんね。

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