「イルカと少年」 監督 チャールズ・マーティン・スミス  キャスト ハリー・コニック・Jr. モーガン・フリーマン FFビデオ制作

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イルカと少年のコピーのコピー枠.jpg尾びれを失ったイルカと少年の絆を、実話をもとに映画化したハートウォーミングドラマ。11歳の少年ソーヤーは、浜辺に1頭のイルカが打ちあげられている のを発見する。イルカは海洋生物の病院へと運ばれウィンターと名づけられるが、深い傷によって尾びれの切断を余儀なくされる。そこでソーヤーは、ウィン ターに人工の尾びれをつけることを思いつく。


イルカは昔、子供たちが島から陸へ渡る橋から海へ落ちた時、神様が永遠に遊べるように子供をイルカに変えたと言い伝えられていることが語られます。これはアメリカ原住民の伝説で、溺れた人間の子どもが女神の慈悲によりイルカに変わるという内容で、彼らはイルカを人間と同等だと幼いころから教えられているのかもしれません。クジラもそのような意識があるのかもしれません。伝統的に食用と考えてきた日本人とは大きく異なる世界観ですね。

水中にカニを取る網を投げ込むと、プールに飛び込む水中映像に切り替わります。この編集がいい。

人間は社交的なの、いつも一人ではいられない。だから二人でいるのよ。というセリフがいい。

主人公のソーヤとヘイゼルはそれぞれ片親であり、何か共通点が伏線となっています。そして二人は協力してイルカの世話をしていきます。

主人公は友達のいない覇気のない子供なのに魚の病院ではイキイキしています。母親は自分の知らない輝く子供の姿に出会います。直ぐに母親は子供の変化に気づいて応援し始めます。サマースクールを欠席しても単位がもらえるように学校に交渉に行きます。

関心を持てば先ずは相手のことを調べる。そしてどんどん深入りしていく。そして、子供は目的を見つけると自分で自主的に行動し始めます。子供はキラキラ輝き始めます。このシーンは大人も同じで自分の目標に向かって走っている姿は輝いていると分かりますね。何かに集中している姿はやはり美しいのですね。→映画制作者の姿がどう見えるのかは分かりません。身内には道楽者に見えるという人もいますから。

水泳でヒーローだった従兄弟が軍隊で足に大けが、歩けないで意気消沈、面会も嫌がります。しかし、小さな子どもたちが懸命に努力するイルカの尾びれ義足活動を見ていて自分も前向きに変化していきます。テレビ局にイベントの放送を頼みます。

そしてイルカの義足は何度も失敗を重ね、そこへ大型台風が来て魚の病院は経済的に成り立たなくなって売却、閉鎖に向かいます。

クライマックスは怪我をしてギブスをはめている従兄と、尾びれギブスをはめたイルカの水泳のリレー。このイベントに沢山の人が集まり大成功、参加して人たちに感動を与えます。そして、施設を買い取ったオーナーから魚の病院の継続と資金援助を申し出られます。子供たちがイルカのギブス活動を通して奇跡を起こしたのです。エピソードが上手く重ねられて奇跡とともに開花していきます。

この脚本は実にすばらしく、子供が自分の目標を見つけてキラキラ輝くことで周囲の人や、魚の病院の経営難までも変化させていきます。

イルカの演出よくできてましたね。子供と一緒に観る映画ですね。

奇跡というものは大人が過去の経験で考える取り組みでは不可能であっても、目的だけを信じて活動する子供達が困難を克服していくという、奇跡が起こる仕組みを見せてくれます。奇跡の起こし方を具体的に見せてくれる素晴らしい映画だと思います。そして、子供も大人もキラキラ輝く姿はどういう時かを見せてくれます。何と素晴らしい脚本。

希望と勇気を観客に植え付ける最高レベルの映画でした。

感謝

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