霞ヶ関動画取材で馴染みになった東京地方裁判所へ。
本件は強盗殺人事件、裁判員裁判。
大きな法廷で正面に裁判官は3人、周りに7人の裁判員が並びます。服装は黒ぽい服。黒Tシャツの裁判員も。奇数というのは意見が分かれない工夫ですね。一般の裁判員の中に昔の知り合いの奥さんとそっくりな人がいて髪型が似ているとウリ二つに見えると感心していました。30年タイムスリップしたような感じの法廷でした。
傍聴席も50あります。とても大きな法廷。傍聴席には高校生も先生に引率されて来ていて満席になりました。裁判員裁判の見学だったようです。
検察官が何故か前に出て事件の事実を述べるとともに、何と続いて一般の裁判員に向かって判定にかかるレクチャーするのです。罪の重さは人の命にかかわるかどうかで判定していくとか、こういう観点を審議してくださいというふうに。50インチTVに資料や統計グラフを表示して詳しく説明。罪の種類ごとの刑期のグラフまで出てきました。とても分かりやすい説明でした。
検察官はなぜか明治時代の政治家のように髭を生やしていて、一般の裁判員に対して信頼感を醸し出す目的だと感じましたね。検察側の主張と共に裁判員に向かって審理のレクチャーをするというのには驚きましたが、何故か納得感がありました。何も分からない裁判員に判断の論点を説明するのは裁判には必要かもしれません。
検事曰く、強盗致傷、強盗致死、強盗殺人は統計的に罪の重さが違う。強盗致傷は3から8年、強盗致死は6年から無期、強盗殺人は無期から死刑になる。当件もこの重さを審理してくださいとのこと。
これらの刑の違いは命を奪った重さの違い。人を死亡させた罪は一番重い。殺人を計画していたら最も重い。
人の命が刑法の判断基準であるとのこと。
現場に行っていなくても殺人の影響力を行使していたとか、被告別の固有の判断はとても大切とのこと。
なかなか裁判員は難しいと感じました。検察官がレクチャーしないと到底判断のしようもありません。素人は殺人なら当然報復に当たる死刑が当然と言いますから。なかなか事件の内容により簡単にはいかないみたいでした。
傍聴席にも検察官の卵が5人くらいいてその様子を学習していました。裁判員裁判のレクチャーの学習だと感じました。先輩検察官がやるのを若い検察官が見ているという姿ですね。
なかなか大変ですね裁判員裁判。素人が刑期を判断するなんて無理ですね。統計的な刑期の範囲に従うしかないようでした。でもとても勉強になりましたね。
コメントする