三重の町内にとても大きな太陽光発電パネルが出現しました。朝の散歩で発見。
22列×4枚×3棟=264枚 出力65KWなのにパワコンは50KW分しかありません。
65KWの発電所をこんな片田舎に作るなんてどうしてなのか、土手の草刈りをしていた施主さんに話を聞きました。
すると内容が凄いのです。この発電所は売電単価は24円。50KWの施設認可だといいます。小規模施設ですね。
どうして65KWのパネルを付けているのか不思議でした。認可されていない容量は違法になりますから。
するとピーク時は出力制御して50KWに制限していると言うのです。昼間のピーク時は制御するもののそれ以外の時間帯は65KWのパネルを使って50KWパネルの3割増しの発電ができるといいます。
すると一日の発電量が3割増しの売電になり、売上も3割増しになる。パネルの価格は3割安くなっており、施工技術も進んで3割安い。すると34円単価の時と変わらない売上になると言うのです。
問題は64枚のパネル設置場所が余分にいるだけといいます。1棟余分なパネル設置場所が必要になります。
太陽光発電は、かの菅直人総理大臣の置き土産である「再生可能エネルギー特別措置法」
で固定買い取り制度が始まりました。チャランポランで往生際の悪い日本人とは思えない総理でした、が太陽光発電所のオーナーは菅総理のお陰だと感謝していると思います。でも票は入れないでしょうけど。孫正義等が煽りたてて48円という夢の様な買い取り価格でメガソーラーを作りましたね。経営者というのは金儲けの仕組みを提案して国に作らせるのですから恐れ入ります。
それにしても買い取り価格引き下げで太陽光発電業者は全滅と思っていましたが、創意工夫になり買い取り価格の低下を補う方法を思いついて事業展開しているのですね。そんなアイデアはなかなか出ませんから大したものです。65KWの発電設備を50KWに抑制して全体の発電量を3割増しにする。そうすれば買い取り単価が3割増えたのと同じになるとは。パネルと施工単価が3割下がれば採算がとれる理屈になります。ピークカットして3割売電量を増やすとはよく考えたものだと感心しました。発電所設備一式2000万円はするでしょうね。この施主さんは金持らしく自己資金で同じものを隣に更に一式追加すると言っていました。
低金利の中で金持ちは手持ち資金の高利回り運用を考えているのです。話を聞くとその欲求は相当強い。そこにつけ込む太陽光発電業者、利回りがとてもいいですよというからだれでも話を聞きたくなる。聞くとやりたくなる。大口定期の金利が1%もないのですから。だから2000万円資金のある人は太陽光発電所を作る。どんどん作る。高利回りを期待して。羨ましい話。
問題はこの地域は駆け足で過疎が進んで30年後には誰も住んでおらず、自分たちも引っ越しする必要に迫られているかもしれません。すると金が要りますから発電所を2か所作るのがいいのか1か所で後は将来の引っ越し費用に残しておくのか悩ましいでしょうね。
しかし、設備を作った時は株と同じで儲かることしか考えおらず、有り金全部突っ込むのが男の投資ですね。株なら信用取引に突入します。
また、業者もピンキリですから30年後まで残っているのは数%かもしれません。業者選びは施設の価格よりも大切でしょうね。いくら安くても5年後には倒産していては困りますから。
とにかく施主さんは他の事なんか見えなくなっていますから好きなように。太陽光発電施販売者さんだけはピンからキリまで確実にもうかると言う訳です。
偉い、太陽光発電設備販売業者さん。
商売上の致命的な課題でも創意工夫すれば何とか解決できるものだと実感した事例でした。映像制作でも同じだと思います。どんな課題でも創意工夫すれば乗り切れるはずです。
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