2013年8月アーカイブ

ハンニバブルライジング枠.jpg

傑作、ハンニバル ライジング。

妹を食べた男たち、決して許さない。

「ロング・エンゲージメント」のギャスパー・ウリエルがハンニバルの青年期を演じたシリーズ最新作。「マイアミ・バイス」のコン・リーが「SAYURI」に続き日本人役を好演。

1944年リトアニア。名門家の血を引くハンニバル・レクターは、危険から逃れるべく一家で城から離れた山小屋に避難するが、戦闘に巻き込まれ両親を失う。幼い妹のミーシャと生き残るも、やってきた脱走兵たちにより妹を連れ去られる。ハンニバルは、夜毎その光景を夢に見るほどに、脱走兵たちへの復讐を誓う。8年後、住んでいた城はソ連の養育施設となり、ハンニバル(ギャスパー・ウリエル)は収容孤児となっていた。構造を知るハンニバルは難なく脱走に成功、汽車を乗り継ぎ、フランスの伯父を頼る。伯父は亡くなっていたが、妻である日本人女性レディ・ムラサキ(コン・リー)が彼を受け入れる。ある日、ムラサキが肉屋のモマンに性的いやがらせを受けたことをきっかけに、ハンニバルに潜む残虐性が目覚め、後日モマンを日本刀で切り殺してしまう。時は流れ、ハンニバルは医学校に最年少入学を果たし、ムラサキと共にパリに移り住む。自白剤を手に入れたハンニバルは、爆撃を受けた際に脱走兵が認識票の入った鞄を忘れていった記憶を呼び戻すことに成功する。山小屋を訪れ認識票を手に入れたところを、脱走兵のひとり、ドートリッヒ(リチャード・ブレイク)に襲われる。返り討ちにし、他の仲間の情報を手に入れた後、殺害し頬肉を食べる。仲間がやられたことで、リーダー格のグルータス(リス・エヴァンス)はミルコ(スティーヴン・ウォルターズ)にハンニバル殺害を指示する。ミルコも返り討つが、仲間の情報を手に入れる拷問の途中で、ミーシャは殺され、飢えのあまり食されたことを知る。

 

この世界観は正に傑作。日本の伝統、日本刀もいい。

ところで、私はNCWのアドバンスコースに通っています。ポストプロダクションのレクチャーで映画を編集して仕上げる時は劇場に近いスピーカーシステムで音を確認ることを知りました。

そうしないと劇場のサウンドが確認できないからです。今後はBOSEのサウンドシステムを使用することにしました。ハイパワーで重低音、確かに劇場のスピーカーシステムに近いサウンドを楽しめます。それで初めて映画の音を楽しめることを知りました。

ナチュラルシティ枠.jpg

「オールド・ボーイ」のユ・ジテ主演の近未来を舞台にしたSFドラマ。禁断の恋におちた人間とアンドロイドの悲劇的な物語を、多彩なアクションを交えて描く。

人間とアンドロイドが共存する2080年。遺伝子工学は発達の頂点を極めていたが、脱走したアンドロイドによる数々の犯罪が街を荒廃させ、有害なアンドロイドの除去を請け負う「メッカ・ライン・ポリス・センター」(MLPC)の任務は、日々重要度を増していた。MLPCの特別捜査官R(ユ・ジテ)は様々なアンドロイドに接するうち、クラブ・ライハで踊る美しいショーガール、リア(ソ・リン)に出会い心を奪われる。ほどなく2人は愛し合うようになるが、リアはアンドロイドで、その廃棄期限は刻々と迫っていた。ショーガールとしてプログラムされたリアの記憶は、Rとの幸せな思い出に満たされていく。しかしRがリアを救おうと奔走するにつれ、リアの思いは二つに引き裂かれていく。人を喜ばせるために製造された彼女を、Rが本来の目的から引き離そうとするからだった。Rは彼女に約束する。「必ずお前を人間にしてやる」と。リアと交わしたその約束を守るため、Rは裏社会へと足を踏み入れる。除去したアンドロイドから損傷した人工知能チップを取り出し、ひそかに闇市場に流す。

画面が未見性そのもの。葛藤もいい、ストーリーもいい。

韓流の映画はどれも品質が高い、脚本も映像も優れています。特に脚本は生涯忘れられないほどの衝撃的なラストになります。

これは韓国の国民性によるもので陸地が大陸につながっていることから昔から侵略者が絶えず、国民は平和なひと時を芝居やドラマを見て、異国侵略の不安を忘れるのだと言います。韓国の映画監督の話です。

CGも素晴らしく、自分では到底作れない作品です。

誰も守ってはくれない枠.jpg

殺人事件の被疑者家族として言われのない社会的制裁を受ける15歳の少女(志田未来)と、彼女の保護を命じられた中年刑事(佐藤浩市)の逃避行をドキュメンタリータッチで描いた社会派サスペンスドラマ。監督・脚本は君塚良一。第32回モントリオール世界映画祭では最優秀脚本賞を受賞。

代社会のマスコミ、web投稿の暴力性を描いた作品で、現実性が胸を打ちます。もし自分が殺人犯などの被疑者家族になったら、更にひどい扱いを受けるかもしれないという恐怖感があります。

マスコミは営利優先、webは趣味の暴走でとどまるところを知らない有様がよく描かれています。マスコミの営利優先は企業活動である以上仕方のない面がありますが、webの暴走は社会問題、取り締まる法律の整備と監視が必要であると思わせます。

素晴らしい脚本だと思います。

毛皮のエロス枠.jpg

天才的な映画。

『毛皮のエロス/ダイアン・アーバス 幻想のポートレイト』はそんなありがちな伝記映画の語り口を拒否し、ダイアン・アーバスが写真家の助手からアートに目覚め、にフリークスたちを被写体に据え、伝説の写真家ダイアン・アーバスに変わるまでの内面の変化に焦点を絞って描いた映画。

アートとは他人とは違うところに美を見出すことから始まる。テーマは自分の中にあるアートと創造力を発見するということ。なんと素晴らしい作品。未見性を配置して芸術に目覚めていく感情の変化を表現した作品だと思います。

日本文学シネマ枠.jpg

短編小説を代表する6作「黄金風景」「檸檬」「高瀬舟」「魔術」「富美子の足」「グッド・バイ」。

番気に入ったのは高瀬舟。森鴎外原作の小説「高瀬舟」を映画化した人間ドラマ。徳川時代、京都から遠島に罪人たちを護送する役目に就いた男が目にした、さまざまな事情を抱えて舟に乗り込んでくる人々の物語を紡ぐ。『ドロップ』の成宮寛貴が主役を務め、時代劇でもそのイケメンぶりを発揮。安楽死や格差社会など、現代にも通じるテーマを取り込んでみせる巧みなストーリー展開に思わず感動。

黄金風景もいい、思わず泣いてしまう。教えられる。

さすが文学作品。

ファミリーシネマでこのような脚本書きたいですね。

アルティメイト枠.jpg

製作者リュック・ベッソンが、自身の作品で使ってきたスタントマン、シリル・ラファエリと、映画『YAMAKASI ヤマカシ』のモデルとなった、ビルを素手で登ったりするパフォーマンス集団の創始者ダヴィッド・ベルをダブル主演にして作った、純粋アクションムービー。

ビルを飛び階段を飛び越えるアクションは凄い。ストーリーも騙しが入っていて悪くない。

独特の肉体派アクションの世界観がある。PVでもビルを素手で登るパフォーマンス集団はよく見かける。かっこいい。

ファン・ジニ枠.jpg

 

両班の娘として育ったジニ・・幸せで平和な娘時代を過ごす。彼女には、幼いころから慕う奴婢のノミがいた。
両班として育ったジニと身分が違い、一緒になれないと想ったノミ、彼女の縁談話を壊すため、ジニの出生の秘密を相手の家に話してしまう・・

韓国ドラマのハ・ジウォンはチェオクの剣でファンになってしまいましたが、映画の方もいいというか好みのタイプのキャストでした。

東映の映画のようにその国の伝統、しつけの生き届いた凛としたキャストの演出が好みです。美人もここに極まれりという感じです。

エンドオブホワイトハウス枠.jpg

ジェラルド・バトラー主演、ホワイトハウスがテロリストの奇襲により陥落、
大統領が拘束されるという前代未聞の危機をダイナミックに描く映画『エンド・オブ・ホワイトハウス』。そのストーリーが笑えない。

某国の大津波の際、発電所が被害を受けた。政府はかねてからこのような場合に備えて専門家が作成した危機管理マニュアルを作成している。そして迅速にマニュアルに従って組織が動いて対策に当たる。

しかし、某国は最高責任者が危機管理マニュアルを無視して自ら指揮にあたり後手後手でとんでもないことに。明らかにコンプライアンス違反なのに権力者の場合は違反にならないのを誰もが知っている。

世界でも冠たる某国がこのありさまだから、重要機関がテロリストに襲われた場合迅速に対処できるとは到底思えない。そこをついた映画で現実味がある。我が国の場合だと首相官邸だろうが、もしテロリストに襲撃されたらどうなるのだろうか。

自衛隊は発砲を許可する法律が通るまで待つことになるから数日間は攻撃できないような気がするし、警察では軍隊装備のテロにはかなわない。石原真太郎知事なら全部俺が責任をとると言って警視庁に総攻撃を命令できるが、他の人ではそうもいかない。

首相官邸をテロリストが襲撃する脚本を書く価値はあるかもしれない。問題は首相官邸で銃撃戦のロケはできないから首相官邸のセットがいる。脚本が手に入っても最低でも10億くらい集めないと撮影は難しいかもしれない。

CG使うか。なんと夢のある作品なんでしょう。

さくらんのコピー枠.jpg

     「さくらん」吉原・花魁の世界を現代風に妖艶に描いた、写真家・蜷川実花に喝采!
 
 
 ヒロインの土屋アンナの熱演が気持ちよい。廓の中でも必死に自分らしく生きようとする彼女が、恋をし、裏切られ、それでも立ち上がり生きようとする姿が胸を打つ。自分で選び取っていこうとする女性の生き方は、脚本の主張、まさに女映画。番頭の魅力も最高。
 
金魚鉢の金魚は豪華で美しいがその中でしか生きられない象徴だとすぐわかる。吉原大門の上に金魚蜂を置くとは世界観を見事に表現している。
白が当たり前の障子のカラーリング、デザインなど色彩豊かな吉原に仕上がっている。
 
東京から三重に転勤する時のお別れ食事会を吉原大門横の桜なべの「中江」でやってもらった身としては感慨深いものがあります。そもそもこの桜なべは遊郭からの朝帰りのお客、昼食、夕方は遊郭へ繰り出す前の腹ごしらえ、そして深夜は遊郭帰りの夜食にと、中江は一日中賑わっていたという風情を残す店。中江で送別会をしてもらったなんて生涯忘れません。
歴史と文化を感じる店です。
先輩の花魁から簪をもらったように、最後は若い娘に独り立ちしたら刺すんだと渡します。きっちりと自己主張と人情を入れた作品で素晴らしいと思います。花の咲かない桜はないというセリフも心に届きます。

文豪枠.jpg

短編映画のお手本。

日本の文化をありのままに伝える傑作。感動と涙があふれるこれが短編映画の有るべき姿。演出も行き届いていて素晴らしい作品。

多くの事を学べる短編映画。

宮沢賢治、三浦哲郎、永井荷風、岡本かの子、坂口安吾、林芙美子・・・昭和の時代を代表する文豪
キャストは石原さとみ、宮迫博之、山田孝之、成海璃子、谷村美月、大西信満、橋本愛、リリー・フランキー、波瑠、三浦貴大、水崎綾女、影山樹生弥

注文の多い料理店

乳房

人妻

鮨

眼鏡

幸せの彼方

※劇場公開は、『BUNGO~ささやかな欲望~』6編の短編を2編に分けて上映。
・「見つめられる淑女たち」編:『注文の多い料理店』『乳房』『人妻』
・「告白する紳士たち」編:『鮨』『握った手』『幸福の彼方』

失恋殺人枠.jpg

江戸川乱歩の小説。

妻を愛するがあまり嫉妬に狂う男・南田収一。彼に端を発し巻き起こる奇怪な事件を描いた江戸川乱歩原作「妻に失恋した男」をベースに、原作には登場しない明智小五郎の妻・文代を探偵役に迎え、事件に隠された男女の哀しくも切ない愛像劇を描くエロティク・サスペンスが誕生した。

美しい妻・みや子(宮地真緒)に愛されていないことを気に病み、夫妻のかかりつけの歯科医・琴浦(大浦龍宇一)に悩みを打ち明ける。話を聞いた琴浦医師は明智小五郎探偵事務所に、みや子の浮気調査を依頼するのだったが・・・事件は誰も想像し得なかった衝撃の結末に向かっていく。

宮地真緒さんはNHKの朝ドラ出身。身体には自信があるらしく今回脱いでいる。誰でも自信のあるところで勝負するのは当然。普通より整った体系であるが、溢れるエロチックというところまでは行かない。

歯医者さんが治療室で女性と戯れるのはあり得ないでしょうが、戯れる演出は悪くないと感じました。

この作品を見て感じたのは、有名作家の著作権の切れた小説を脚色する方法です。

FFビデオ制作

タクシー43のコピー枠.jpg

コメディ作品。ここまで警察をバカにした脚本を書けるものか。現実とかけ離れているから書けるのかもしれません。

コメディ作品の脚本はセンスがないと書けない気がします。

地元の警察をモデルに掛けるだろうか。取り調べを受けたことがないからリアルには書きにくい。

でも、一度はコメディ作品を書いてみたいと思わせる作品でした。

よく知っているサラリーマンの世界なから書けます。しかし、営業ではないから庶務2のようなものかも。

 

昔の作品の方が車好きには良かったかもしれませんが、コメディ度は最高レベルで軽ーい気持ちで見られます。

フラガール枠.jpg

文句なしにいい。

電車で別れるシーンでフラダンスで愛情を伝えるところは素晴らしい。

監督がいい、参考になる点がいくつもある映画。

感動作品。

蟹工船枠.jpg

プロレタリア文学の映画化で評価は分かれているが、私としては原作のパワーを感じさせる作品に仕上がっていると思います。

登場人物の思想は大正時代でも衣装は近未来風、しかし蟹を加工する機械プレス作業とカニ身を取り除く作業はきつく、(蟹漁をする)船はロシア船に襲撃され沈没の危険もあり、「常に死と背中合わせ」なのは今も昔も変わらない。

ラスト、今を生きるすべての人が同じ気持ちになるシーン。機械部品の輪の中に、人が手を組む象徴的なデザインの旗とともに彼らの願いは届くのか?暗いようで爽やか、軽いようで見ごたえのある作品。

問題は、果たして自分が脚本を書いてこのような社会性のある作品を制作できるだろうか。

世間に不条理が渦巻く現代に、一言意見を言えるだろうか。

いつか弱者が立ち上がる姿を描く作品を作ってみたいと思わせる映画でした。

歩いても歩いても枠.jpg

普段離れて暮らしている人々が集まってきて葛藤が生まれるという構図がいい。家族の歴史を紡いでいます。家族の立場の違いがあるものの繋がりをきちんと持っている。ファミリーシネマのテンプレートの一つになる作品。

子ずれの嫁について、母親の「元亭主とは生き別れは未練がなくていいが、死に別れは未練が残る」という言葉は初めて耳にしました。納得感のある言葉。人生の先輩の言葉としてありがたく拝聴しました。心の動きを見事に言い当てていると思います。最近は離婚や再婚が増えていますからそこにドラマもあると思います。人々の生きざまを描いた素晴らしい作品だと思います。

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